JR東日本、東北新幹線で走行中に連結部が外れた事象の対応について

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2025年12月02日 18:10  マイナビニュース

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画像提供:マイナビニュース
JR東日本は2日、東北新幹線で「はやぶさ」「こまち」の連結部が走行中に外れ、停車した事象について、検証委員会の調査結果と今後の対策を公表した。2024年9月19日と2025年3月6日の2回にわたり発生しており、同社はこれまで社外有識者による検証を行ってきた。


2024年9月19日に発生した最初の事象で、併合作業が完了しない際に再度分割させるためのスイッチ(スイッチA)端子部への金属片接触による誤動作と判断された。ところが、2回目となる2025年3月6日の事象発生時、分割併合制御盤内の制御装置の不具合により誤信号が出力され、電磁弁が動作したことで連結器を分割させる動作が発生したと推定されたという。



詳細検証の結果、両事象はいずれも同一の制御盤を搭載していた状態で発生したことが判明。1回目の事象も制御装置からの誤出力が原因だった可能性が示された。これに関連して、連結器を分割させる指令出力が1系統のみで、制御装置からの誤出力を防止するしくみがなかった点も課題とされた。対策として、車両製造時に発生したと思われるスイッチA付近の金属片除去を行うとともに、これから新造する車両に対し、金属片が残らない設計条件を定めた。あわせてスイッチAを恒久的に廃止した。



加えて、分割併合動作時以外は連結器を動作させる電源を遮断するしくみの追加、分割併合動作の条件が成立しない限り動作しないインターロック機構の導入、制御装置の自己監視・記録機能の追加、分割併合制御盤の修繕方法や予備品の見直しも行うとした。



当面の対応として、現在の併結作業時に実施している固定金具の取付けに代わり、新たに追加した電磁弁動作スイッチ(スイッチB)の操作によって固定金具と同等の効果が得られる方式へ切り替える。この改修工事は年内におおむね完了する予定。仙台駅・盛岡駅で行う併結作業から新方式に移行するとしている。(佐々木康弘)

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