
ソフトバンクで3年連続2桁勝利をあげた有原航平投手(33)が2日、異例の形で今オフの補強の目玉に躍り出た。この日、日本野球機構(NPB)が公示したソフトバンクの保留者名簿から外れ、自由契約になった。日本ハム、メジャー、ソフトバンクと渡り、ソフトバンクでは在籍3年間で2度の最多勝に輝いた右腕は、メジャー再挑戦も視野に日米42球団との交渉が可能になる。
ソフトバンク三笠杉彦取締役GMは「(残ってほしい)スタンスは変わらない」と話した。
有原は20年オフに日本ハムからポスティングシステムを利用してメジャー挑戦。23年から新天地ソフトバンクで日本球界復帰を果たしたが、3年契約満了時に一定の条件を満たせば自由契約となる条件が盛り込まれていた。三笠GMは自由契約になった経緯について「(有原本人と)話し合った結果ではありません」と言及するなど、エースとして活躍した有原の自由契約は既定路線だった。
来季は34歳シーズンも右腕は衰えを知らない。ゲームメーク能力は球界屈指。序盤に失点を重ねても先発としての責任投球回はゆずらなかった。今季先発した26試合のうち、5回持たず降板したのは2試合のみ。昨季も26試合中1試合だった。今年の日本シリーズでは第1戦と第5戦に先発し、5年ぶりの日本一に貢献した。
◆メジャー再挑戦選手メモ 過去に日本→大リーグ→日本→大リーグとプレーしたのは木田優夫と岡島秀樹の2人だけ。木田は巨人、オリックスを経て98年オフにタイガースへ移籍。00年途中にオリックスへ復帰し、02年の浪人の末に、03〜05年にドジャースとマリナーズで14試合に登板した。岡島は07〜11年にレッドソックスで261試合に登板した後、12年にソフトバンクと1年契約。翌年はアスレチックスとマイナー契約を結び、5月にメジャー昇格し5試合を投げた。
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◆保留者名簿 球団は毎年11月30日以前に、コミッショナーに次年度選手契約締結の権利を保留する選手を全保留選手名簿として提出する。名簿は12月2日に公示される。記載された選手は外国のいかなる球団をも含め、他の球団と選手契約に関する交渉を行うことが禁止される。記載されない選手は12月2日に自由契約選手として公示され、いずれの球団とも自由に選手契約を結ぶことができる。
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