インタビューに応じる東京電力柏崎刈羽原発の稲垣武之所長=2日午後、新潟県 東京電力柏崎刈羽原発(新潟県)の稲垣武之所長は2日、報道各社のインタビューに応じ、6号機の再稼働に向けて「万全の状態で(原子炉の)起動に向けて対応していきたい」と強調した。その上で、事故が発生した場合、被害を最小限に抑える所員の「対応能力」を強化する考えを示した。
新潟県の花角英世知事は11月に同原発の再稼働を容認する意向を表明し、稼働に向けた環境が整いつつある。稲垣氏は、知事の判断について「非常に厳粛に受け止めている。身が引き締まる思いだ」と話した。
東京電力ホールディングス(HD)が再稼働を目指す6号機は2012年3月以降、運転を長期間停止している。稲垣氏は「14年間運転していない原発。再稼働の日に向けてしっかりと設備の状態を維持し、おかしなところがないかをチェックする」と述べた。事故発生時の備えとして「対応能力の向上を目指したい」とも話した。
新潟県が実施した県民意識調査では、東電HDが原発を運転することが心配だとする声が「どちらかといえば」を含めて69%に上った。稲垣氏は「(原発稼働の)理解をいただく活動に終わりはない。一生かけてやるものだと思っている」と話した。