
「ファミリー財団を設立するうえで大谷選手が相談した一人がドジャースでアジア太平洋オペレーションディレクターを務める名物女性スタッフだったそうです。彼女は今春、母校・慶應義塾大学の講演会に登壇した後、親しい関係者に『高名なスポーツ選手は財団を設立して社会貢献したほうがいい』などと発言していたと聞きました」(米国球界関係者)
11月22日、ドジャース・大谷翔平選手(31)が「SHOHEI OHTANI FAMILY FOUNDATION(大谷翔平ファミリー財団)」設立を発表した。ロゴには背番号17の大谷、妻・真美子さん(28)、デコピン、そして長女と思われる“家族4人”が採用されている。公式サイトでは行動指針がこう綴られていた。
《私たちの使命は、子供たちが運動を続け、健やかに生きることを後押しする取り組みに資金を提供することで、より健康で幸せなコミュニティをつくることです。あわせて、救助・保護・ケアを必要とする動物たちを守り支えるプログラムも支援します》
『メジャーリーグ・完全データ選手名鑑2025』の著者でスポーツライターの友成那智さんは言う。
「大谷選手は’23年11月、日本の約2万校の小学校に計6万個のグラブを寄贈。’24年1月は球団と共同で石川・能登半島地震の被災地への寄付も発表しました。また今年1月にはロサンゼルス周辺で発生した山火事の被災者らを支援するため、50万ドル(約7千800万円)を寄付。今回、大谷ファミリー財団を設立したことで継続的な支援も可能となりました。ドジャースには家族財団を設立し、精力的に慈善活動をしている選手が複数いますから、大谷選手も影響を受けているようです」
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その一人であるムーキー・ベッツ選手(33)は’21年に夫妻で「5050(フィフティフィフティ)財団」を設立し、恵まれない環境にある若者たちの心の健康、栄養、金融リテラシー、身体的フィットネスを支援している。
「ベッツ選手は故郷・テネシー州でバスケットボールチームや自身の名前を冠した野球大会を創設。さらに飢餓・ホームレス支援のため16万ドル(約2千500万円)を寄付しました。UCLA小児病院の入院患者支援にも取り組んでいて慈善活動を精力的におこなうメジャー選手に贈られるロベルト・クレメンテ賞を今年初めて受賞。MVPに並ぶ名誉ある賞なんです。
大谷選手とバッテリーを組む正捕手のウィル・スミス選手(30)も元教師のカーラ夫人と’21年に非営利団体『Catching Hope』を設立。おもに低所得世帯の子供たちのために、自立に必要な各種のスキルを支援する活動に尽力しています」(前出・友成さん)
■動物支援については夫妻の友人の影響が
大谷財団設立により、真美子さんも“二刀流”になるという。
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「家族財団では多忙な選手に代わり、球団や専門家によるサポートを受けながら夫人が中心となって活動することが多い。実際、ベッツ選手の妻ブリアンナさんは財団の会長(理事長)を務めています。活動を支えてくれるスタッフたちと定期的に連携しながら、運用資金の管理なども手掛けることになるでしょう。いまは育児が最優先の真美子さんですが、将来的には現地でのチャリティ・イベントに自ら参加することになる。責任は重大です」(前出・友成さん)
動物たちの支援については、夫妻の友人の影響も大きいと在米ジャーナリストは言う。
「大谷選手の同僚であり親友の山本由伸投手(27)は保護犬だったカルロスを飼っています。昨夏、保護シェルターで一目ぼれして家族として迎えた逸話に大谷選手が興味を示していたと聞いています。
また、真美子さんは猫も大好きなようです。実業団時代の関係者によれば、彼女が現役時代、親しい選手の携帯の待ち受けに飼い猫が映っているのを見て『かわいい! 今度遊びに行ってもいい?』と一同で盛り上がったことがあったとか。実際にその猫に会いにお宅訪問をしたといいます」
大谷ファミリー財団では具体的にどのようなことを始めるのか。米国の財団事情に詳しい在米広告代理店関係者はこう推察する。
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「米国ではNBA(バスケットボール)やNFL(アメフト)の選手が家族財団を設立する話はよく聞きます。ただMLB(メジャーリーグ)はそれほど多くありません。あの松井秀喜さんもイチローさんも米国で家族財団は作っていません。ですから財団設立は大谷選手が全世界を代表するスポーツ選手になった証しといえます。
ドジャースが本拠地とするLAは米国でも社会格差が激しい地区です。大谷選手はまず子供たちへのスポーツ&教育支援を柱としていくと思いますが、米国では貧困世帯の子供たちは肥満の子たちが多い。それは安価なジャンクフードばかり食べているからです。米国では健康によいオーガニック食材はとにかく高いんです。ですから私は、日本を愛する大谷夫妻が和食を支援活動に取り入れてくれることを期待しています。大谷夫妻が率先して和食の食育に取り組むなら、協力する企業は数知れないはずです」
大谷夫妻は梅おむすび好きで有名だ。スポーツ紙記者は言う。
「真美子さんは現役時代、所属チームのYouTubeで“勝負おむすび”の具を聞かれた際、『梅です!』と断言していました。また今年3月に大谷選手がファミリーマートの“おむすびアンバサダー”に選ばれた際も、CMのメイキング動画で『梅好きですね』と話していましたね」
真美子さんの知人も言う。
「マナ(真美子さんの愛称)は渡米後に和食のおいしさに目覚めてよく作るようになったとか。食卓には具だくさんの味噌汁を心掛けているそうです」
大谷ファミリー財団のおむすび&味噌汁……和食の原点で、世界の貧困児童たちが救われるかもしれない。
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