「射撃の心得はなるべく無心で」、撃つ直前に「偶然ではない何か」 山上被告明かす“犯行時の心境” 安倍元総理銃撃事件【news23】

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2025年12月03日 11:28  TBS NEWS DIG

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「射撃の心得は、なるべく無心で撃つこと」安倍元総理銃撃事件の裁判で、山上徹也被告が初めて、犯行当時の心境を明かしました。安倍元総理を撃つ直前には「偶然ではない何か」を感じつつ、銃撃のまさにその瞬間は冷静だったといいます。

【CGを見る】警察庁の報告書などをもとに作成した、事件直前の山上被告の目線

初めて語る銃撃の瞬間「本当に来たんだなと」

引き金を引く時は、“なるべく無心で”。あの日、あの場所、あの瞬間に考えていたことを、法廷で初めて語りました。

検察
「被害者(安倍氏)を見てどんなことを考えた?」
山上被告
「本当に来たんだなと思いました」

山上徹也被告は、安倍元総理を銃撃して殺害した罪などに問われていて、これまでの裁判では、母親が旧統一教会に多額の献金をし、家庭が崩壊したことがわかっています。

裁判官
「日本の教団幹部を狙うことは?」
山上被告
「旧統一教会は韓国中心で、日本の幹部を襲撃しても解決にはならない」

裁判官
「解決とは?」
山上被告
「旧統一教会への献金や、家庭不和を起こすことをなくすこと」

一時は、旧統一教会の信者である母親を銃撃し、殺害することも考えたといいます。

恨みや葛藤は「母親に向くことも」 しかしターゲットは安倍元総理に

裁判官
「犯行は旧統一教会への恨みや葛藤から?」
山上被告
「はい」

裁判官
「それが母親に向くことはありませんでしたか?」
山上被告
「実際に行うかどうかは別として、母親に向くこともありました」

しかし、銃口を母親に向けることはありませんでした。

山上被告
「母親の行動は旧統一教会の教義に従ったものですし、個人のものではなかった」

最終的にターゲットとして選んだのは安倍元総理。山上被告は、元総理である安倍氏が、旧統一教会の関連団体へビデオメッセージを送ったことに、嫌悪感や絶望感を抱いてたといいます。

裁判官
「安倍元総理以外の政治家は対象にならなかった?」
山上被告
「安倍元総理は私の認識だと、旧統一教会と政治のかかわりの中心にいる方だと思っていたので、ほかの政治家だと意味が弱い」

裁判官
「殺人を思いとどまることはなかった?」
山上被告
「(銃の)製造そのものに時間をかけていたので、経済的にも行き詰まっていたので、やめてしまうと何のためにしたのか。旧統一教会に敗北するのは避けたかった」

安倍元総理を撃つ直前には、「偶然ではない何か」を感じたそうです。

撃つ直前に感じた「偶然ではない何か」

山上被告
「後方から撃てば、射線が通るなと思っていた。ただ、真後ろに警備員がいたのでどうしたものかと。このまま演説が終わってしまうのではないか。かわりに向こうから、横とか前方とかがいいのかなと。

そうしたら警備員が私が考えていた方向に移動した。偶然とは思えない何かと思った。自転車とか台車の人が横断して、警備の目がそれに逸れた。“今か”と思い車道に入った」

殺意を伺わせる一方で、銃撃の瞬間は冷静だったといいます。

検察官
「どこを狙いましたか?」

山上被告
「安倍元総理の上半身だったと思います」

検察官
「確実に命中させるためですか?」
山上被告
「人を狙う場合はそうなる。そういうものと思う。2発目も撃てるなら撃とうと思っていた」

検察官
「1射目と2射目、どんな気持ちだった?」

山上被告
「射撃の何かの本で、『射撃の心得はなるべく無心で撃つこと』と。なるべく何も考えないようにしていた」

山上被告は、いま、何を思うのでしょうか。

裁判員
「旧統一教会は色々な動きがあった。山上さんは目的は達成できたとお感じですか?」
山上被告
「それは非常に色々な問題が起きているので、お答えはできかねます」

旧統一教会をめぐっては本部がある韓国で12月2日、李在明大統領が「政治介入した宗教団体がある」と指摘。

「日本では宗教団体に解散命令を出した例がある」と言及し、旧統一教会を念頭に、解散命令も含めて法的な対応を検討するよう指示しました。

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  • 射撃する際は呼吸を止めると、照準が安定するのだが、無心で撃てと誰が言っていたのか?
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