『RIZIN師走の超強者祭り』でジョリーと対戦する芦澤竜誠 (C)ORICON NewS inc. 12月31日開催の『Yogibo presents RIZIN師走の超強者祭り』(さいたまスーパーアリーナ)で、BreakingDownで活躍するジョリーとの対戦が発表された芦澤竜誠。会見では乱闘を誘うように挑発されたが、落ち着いた口調で受け流し、圧倒的な格の違いを感じさせた。
【動画】芦澤竜誠「ジョリー倒して同じジムの梅野源治を引っ張り出す。次は絶対に殺しに行く」 9月の『RIZIN.51』で梅野源治に敗れてからの再起戦で、なぜ芦澤はジョリーを対戦相手に選んだのか。その理由を、会見直後のオリコンニュースの単独インタビューで語ってくれた。
■ジョリーの挑発は「俺の目の前に来たら100%でぶち殺した。でも、アイツは来れなかった」
――今回の会見はスタッズがオシャレなスーツで登場されました。
【芦澤】衣装がなかったから会見前に銀座で買ってきたんですよ、30万円ぐらいで。最初はルイ・ヴィトンでスーツを買おうと思ったら65万円で、ちょうど60万くらいしか持ってなかったから「買えないな」って思ったけど、こっちを見つけて買ってきました。で、髪も黒に染めてきて、集合時間に30分遅れちゃいましたね(笑)。
――テーマを黒にした理由は?
【芦澤】なにもないけど、もうチャラチャラしてないよってことで。年齢的にも30歳になったしね。
――会見ではジョリー選手から乱闘を誘うような挑発がありました。
【芦澤】来いって言われたけど、お前が来ればいいじゃんって俺は言ったじゃないですか。それで本当に俺の目の前に来たら間違いなく俺は乱闘したよ。100%でぶち殺した。でも来れないんだから、それまでのヤツじゃん。なんで俺が行くんだよ。皇治みたいに言葉が上手くて俺をイラつかせるならわかるけど、アイツの言ってることは何一つ刺さんないから。誰かに言わされた言葉で本当につまんない。俺はそんなにバカじゃないからね。再生数がどうとか言ってたけど、俺に来いって言われて来れなかった、それでアイツは終わり。
――芦澤選手の前にジョリー選手が来てたら、乱闘になってたんですね。
【芦澤】俺は準備なんかしないけど、向こうが来た瞬間にぶん殴ろうと思ったし、俺に先に手を出されたとか言われても「知らねぇぞ」って。俺がそういう人間だってわかってるから、アイツも来れないんでしょ。あそこで乱闘してたら、もしかしたら試合がなくなってたかもしれないけど、年末に試合できるから「むしろ、ありがとう」って感じ。
――RIZIN初参戦の選手との試合のオファーに、抵抗感はなかった?
【芦澤】梅野戦で負けたあとだったし、アイツがファイターズフローに入ったって聞いたから、やってやろうって。そこがポイントですね、キャリア差とかは別に気にしないんで。本当は、RIZINやRIZINファンのためにこの試合はしちゃダメだなって思ったんですよ。そういう選手をRIZINのリングに上げるのは良くないじゃないですか。でも、上げたからには俺もきっちり仕事をしなきゃいけないし、ナメてもない。自分の挑戦で自分の戦い方をするだけです。それで、この試合が終わってすぐに梅野とリマッチしたいんですよ。
■「梅野はウザくてズルくて気持ち悪い。次に戦ったらいじめてやる」
――梅野選手との再戦を見据えているんですね。
【芦澤】ウザいんですよ、アイツ。俺との試合で俺がロープをつかんで踏みつける反則をしてしまったけど、あれはおでこをちょっと踏んだだけで。絶対に効いてないのに、顔がボコボコになった試合後インタビューで「腫れてる左目は踏みつけでやられた」って言ってて。お前の顔をボコボコにしたのは、俺の有効打だからな。それを俺の反則でやられたみたいに言って、アイツはそういうのが上手いし、ズルくて気持ち悪い。
――確かに梅野選手は左目のダメージについて「ロープをつかんだ時の踏みつけですね。それで多分切れたので。そこからちょっと見えなくなっちゃって」と語っていました。
【芦澤】ゆっくりリプレイを見たらわかるけど、全部俺の有効打だから。踏みつけはムニョって柔らかいのが当たっただけで、そこが気持ち悪いし正々堂々としてない。サムライじゃないオカマ野郎だし、不良でもないヤツでしょ。次に戦ったらいじめてやろうと思ってる。俺が絞め技で落とされそうになって体に力が入らなくなってたけど、そんな俺を倒せなかったし、俺が普通に戦ってたらお前が死んでるよって話で。三角絞めから抜けたけど立ってるだけでしんどくて、早く終わらせてくれってくらいキツかったのに、そんな俺を終わらせられないヘボいヤツでしょ。
――梅野選手と再戦するために、同じジムのジョリー選手と対戦するんですね。
【芦澤】そうそう。ファイターズフローから芦澤竜誠の対戦相手を出して、そっちにメリットがあるけどデメリットもあるよ、俺が勝ったら梅野源治をもう1回差し出さなきゃいけないよって話で。だから、ジョリーは梅野戦に向けた生贄(いけにえ)ですよ、RIZINに出させてやるけど俺が余裕で勝つから、次に梅野を引っ張り出してやるよ。
――会見では、去年の大みそかに対戦し「やり返したい」と語っていた福田龍彌選手と、エール交換するシーンもありました。
【芦澤】福田選手のことをリスペクトしてるし、対戦する安藤達也選手もすごい好きなので、普通に楽しみな試合ですよね。リング外だったら普通に話をするけど、もう1回リングで戦うなら絶対に殺しに行くよって話で。そこはオンオフですね。会見でジョリーの言葉は何も刺さらなかったけど、福田選手と安藤選手の2人が話すことはすごく気になったっす。トップの人たちの言葉を間近で聞いて、本当にファイターだと思ったし、それが1番強いですよね。
――芦澤選手も言葉だけではなく、熱い戦いを見せてくるファイターです。
【芦澤】梅野戦も結果は負けたけど会場を沸かせられたし、負けて終わりじゃないんで。次にしっかりつながってるから。
――以前のインタビューで「負けて落ちていかないと見えないところもある」と話されていましたね。
【芦澤】めちゃくちゃ学べて、本当にいい感じになりましたよ。戦いっていうより人間性の部分で成長したし、それが試合で全部出るんで、絶対にさらに進化した姿を見せます。
■シェイドゥラエフと対戦する朝倉未来は「やらなくてもいい試合を決めた“男”」勝利も期待
――キャリアを考えると、ジョリー戦は芦澤選手の一方的な展開も大いにあり得ると思うのですが……
【芦澤】(遮るように)それしかないでしょ、見せ場も作らせないし、アイツに何ができんのって話で。なんか足関節が得意って聞いたんでそれが唯一の作戦だろうし、ファイターズフロー以外でも優秀なトレーナーに教わってるとも聞いたので、あなどってはいないけど俺は俺のやりたい試合をするだけ。相手がジョリーとか関係ないんで、今回は俺が大みそかに試合をするだけの話じゃないですか。RIZINからボーナスステージをもらったって感じですね。
――芦澤選手は3年連続の大みそか大会ですが、過去2大会はどちらも負けているので、今年こそはスッキリ勝って新年を迎えたいですね。
【芦澤】過去2年は太田忍と福田選手に負けて、俺自身も落ち込んだけどファンも落ち込ませてしまった。新年のいいスタートを切れなかったけど、芦澤竜誠が勝ってファンの皆さんにいい年を迎えてほしいって気持ちがあるし、2026年は絶対に迎えられるから、みんないい方向に進んでいくと思います。俺もここ2年は「マジかよ」っていつも落ち込んで、新年の最初に「もう格闘技は終わった」ってぐらいの死んだような絶望を味わってきたから。でも今年は結果がついてくるだけだし、大会の1試合目ぐらいにしてほしいですね。自分も見たい試合がいっぱいあるから。
――どのカードに注目していますか?
【芦澤】福田vs.安藤もそうだし、シェイドゥラエフと朝倉未来の試合も見たい。朝倉未来はやらなくてもいい試合なのに、今回ビシッと決めたじゃないですか。そういう“男”を見たいし、むしろ作戦を練ってくるからワンチャン勝てるんじゃないかって期待もあるじゃないですか。やっぱ日本人には勝ってほしいですからね。バンタム級タイトルマッチ井上直樹vs.サバテロも、日本人に勝ってほしいです。だから、俺は第1試合でいいですよ。
――試合が大会の途中だと、前後の試合は見られないですからね。
【芦澤】むしろ俺の名前だけでこの試合を上の方にしたら、他の選手にもファンにもRIZINにも失礼です。これは俺のオナニーじゃないけど、来年に向けたただの調整試合なんで。前回は調整がうまく行ってたのに、最後の2日前で全部狂っちゃって。それを繰り返さないための調整試合で、相手がジョリーってだけ。だから、むしろジョリーありがとうって感じです、試合を受けないと思ったんで。ファイターズフローは梅野があんだけやられたんだから「ジョリーは無理だよ」って判断すると思ったら、試合を受けたんでバカなんだなって感じだけど、ありがとうって気持ちですね。
――感謝の気持ちもあるんですね。
【芦澤】ジョリーも会見で煽ってきたけど、ファイターは試合までにやることがいっぱいあるじゃないですか。だから、試合が決まったらガタガタ言ってないで、大みそかにタイマン張れるんだから、それでいいじゃん。お前じゃ盛り上げられないし、試合だけすればいいから。口が上手いなら話は違うけど、口も上手くないしザコ相手に乱闘してるだけのヤツだから、俺に乱闘もできないし。だから、怪我で試合を流さないようにしてねって、ホントそれだけです。俺は普通に倒して2026年をいいスタートにするんで、ファンの皆さんも楽しみにしててください。
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