
西武の隅田知一郎投手(26)が3日、埼玉・所沢の球団事務所で契約更改交渉に臨み、今季から7000万円増となる来季年俸1億6000万円(金額はいずれも推定)でサインした。
1億円プレーヤーになったことを問われると10秒ほど考え「あんまり…なんかこう、達成感はないです。チームもBクラスですし。まだ発展途上と思っているところなんで」とし「モチベーションだけは上がるかなというところですね」と少し笑みを見せた。
オフはメジャー挑戦する今井達也投手(27)と自主トレを行ってきた。先輩の動向に関係なく、今年は“独り立ち”を決めていた。
「今年1年、悩んでいる子たちが声を掛けてきたなと思っています」
武内、青山、上田、育成の冨士、さらに阪神富田ら後輩とともに、1月に山口・下関で自主トレを行う。独立への思いもある。
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「豊田コーチとかにも言われていることなんですけど、各球団にエース格がいて…ピラミッドに例えると、ピラミッドの中に入っているようじゃ、それ以上のピラミッドにはなれないと。自分がピラミッドになって、大きいピラミッドを僕が作って、その第1歩を踏み出したというか。大きいピラミッドになってライオンズを強くしたい」
隅田自身は「若手です」と自身を見つめながら、それ以上にチーム全体への思いも強い。今井のようだ。
この日の交渉でも広池本部長らに伝えた。
「今井さんと(高橋)光成さんのポスティングでの穴をどうやって埋めるか。投手だけで埋めるんじゃなくて、チーム全員がその穴を自覚して取り組まないといけないところの意思疎通を、チーム全員に広げてください…っていうところですね」
説明を加える。
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「接戦で勝っても、打者は相手の勝ちパターンの投手が来たらキツいじゃないですか、毎試合毎試合。そんなキツい投手を打ちたいですか、っていう話なんで。接戦で勝つほどキツいものはないので。そこをチーム全体で理解して、勝つなら楽に勝って、チームもいいところで余裕をもって優勝争いできたら。そういうのをみんなしっかり理解して来年やりたいし、オフシーズンも過ごしてほしいなと思います」
26歳の隅田は、あえてそれを球団に言った。報道陣にも言った。開幕投手候補にも挙がるが、そもそも、チームを背負う覚悟に満ちている。【金子真仁】
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