【ラグビーW杯】母国の強み、エディーHC「やり尽くす」600キャップで挑む初の“4強ロード”

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2025年12月03日 23:11  日刊スポーツ

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ラグビーW杯オーストラリア大会の組み合わせが決まり会見に臨む日本代表エディー・ジョーンズHC(撮影・垰建太)

エディー流の“4強ロード”を描いた。ラグビーの27年W杯オーストラリア大会(10月1日開幕)の1次リーグ(L)組分け抽選会が3日、シドニーで行われ、世界ランキング12位(3日現在)の日本はE組に決まった。同5位のフランス同16位米国、同19位サモアと対戦する。エディー・ジョーンズ・ヘッドコーチ(HC、65)は抽選会後に都内で会見。過去2度の準優勝に導いた指揮官が母国での初のベスト4進出を誓った。


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まだ見ぬ世界へ日本を導く。抽選後、30分間の会見の最後。ジョーンズHCは堂々とした様子でマイクを握った。「W杯で最も注目されるチームになる。その結果トップ4に入れたら素晴らしい。達成するためにやるべきことをやり尽くす」。19年日本大会ベスト8を超えを、2年後に母国でつかみ取る覚悟を示した。


決勝Tへの道筋が見えている。「次が5回目のW杯。少しはW杯について知っている。先のことは考えるべきでない」と言い切った。今回から1次Lは3戦で、16チームが決勝Tに進む。順位が重要だが「何位で通過したらどこと対戦するか考えるのは記者の仕事。我々が考えるのはプール戦だけ」と言い放った。強敵にも果敢に挑む。フランスとは過去14戦で1分け13敗。“フランスの至宝”と呼ばれる世界的スターSHデュポンを擁する。「トゥールーズの選手から情報を得たい」とクラブでチームメートのSH斎藤直人(28)を使い対策。「自分たちにベクトルを向ける。W杯で最高の準備ができることを目指す」と姿勢を示した。


2年後へ道のりは明確だ。昨季からの第2次政権では経験が浅い若手を多用。今季最終戦のジョージア戦は計297キャップの選手を並べた。昨年は平均150、今季は250〜300、来年は350〜400と目標設定。大舞台には600キャップをそろえる予定。4年計画が順調に進んでいる様子をうかがわせた。


母国での戦い方を熟知する。今大会は7会場で実施されるが、南北で大きく変化する気候に注意を向ける。「タウンズビルは(気温)30度で湿度85%。暑くて蒸し暑い。メルボルンなら冷たい雨が降る。かなり極端な気候。しっかりと適応することが大事」とした。


過去4大会を経験。03年にオーストラリア、19年にはイングランドを準優勝に導いた。ベスト8の先も熟知している。「今持っている以上の力を発揮しないと達成できない。並大抵のエフォート(努力)では達成できないが、できないわけではない」。初のベスト4へ、ジョーンズHCが進む道を示した。【飯岡大暉】


◆エディー・ジョーンズ 1960年1月30日、オーストラリア・タスマニア州生まれ。同国代表監督として前回の自国開催だった03年W杯準優勝。07年大会は南アフリカのアドバイザーとして優勝に貢献。12年に日本代表ヘッドコーチ(HC)となり、15年大会で南アフリカからの歴史的勝利を含む3勝。イングランド代表監督として19年W杯日本大会準優勝。23年大会は母国オーストラリアを率いて1次リーグ敗退。24年から2度目の日本代表HC。妻は日本人。現役時代はフッカーで代表歴はない

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