【漫画】カッコイイ女子大生ってどんな人? 『イケメンすぎます棗さん』にキュンキュンが止まらない

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2025年12月04日 08:00  リアルサウンド

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『イケメンすぎます棗さん』ⓒKurumi Aoi

 ルッキズムという言葉が広がり、自他問わず人の外見について触れることに慎重になりがちな今現在。ただ、誰かのために「カッコイイ」「可愛い」を模索する姿はとても尊いように思う。Xに投稿された『イケメンすぎます棗さん』は、イケメンな女子大生が登場する、外見がポイントになったニヤニヤ必須のラブコメだ。


【漫画】『イケメンすぎます棗さん』を読む


 登場人物の照れた表情など、ついつい頬が緩んでしまうシーンが連発する本作を手掛けた碧くるみさん(@aoi_963)に、制作背景などの話を聞いた。(望月悠木)


■女性を“イケメン”と表現した理由


――『イケメンすぎます棗さん』を制作した経緯を教えてください。


碧:2年前に「月刊Gファンタジー」(スクウェア・エニックス)で連載していた『椎奈さんの推し事情』が終了した際、「次回作をどうしようか…」と行き詰まっていたんです。その時、知り合いに誘われて見に行った宝塚劇場の公演を思い出し、そこでカッコイイ女性に魅力を感じたため、「カッコイイ女性を描いてみよう」と思って制作しました。


――幼馴染の“カッコイイ女性”に恋をする男子大学生の物語でしたね。


碧:前作が高校生が主人公の物語だったので、「次は大学生のラブコメを描きたい」と考えました。また、もともと“幼馴染”という関係性に憧れがあり、好きな作品のキャラカップリングでも、幼馴染にしか生み出せない距離感がたまらなく萌えました。なにより、「ずっと一途に恋心を秘めている男の子が可愛すぎる」と思い、幼馴染という設定にしました。


――“イケメンの女子大生”と表現されていましたが、イケメンという言葉は比較的男性に向けて使われます。棗をイケメンと表現した理由は?


碧:今の世の中は、「性別に関係なく、ありのままの自分を出している人が増えてきているな」「自由に個性を輝かせられる時代になっているな」と思うんです。私は宝塚を観劇したことをきっかけにカッコイイ女性に惹かれ、モデルやアーティストなど、自分に合うスタイルで輝ける女性が大好きで尊敬しています。そういう人たちに敬意を持ち、性別に関係なく、棗を1人の人間としてイケメンと表現しました。


――ページ数は短かったですが、2人の日常を切り取ったような、本作の前後のストーリーも想像したくなる内容でしたね。


碧:ギャップのあるキャラや物語を描くのが好きで、当初は皐が棗に「かわいいよ」と伝えて、イケメンの棗が照れて終わる予定でした。ただ、担当編集さんに「棗にかわいい服を着させたら?」と言ってもらい、「それだ!」となり、この終わり方になりました。自分としては最後の2ページがすごく好きなシーンです。


■キャラの感情が読者に伝わるように


――皐と棗はどのように誕生させましたか?


碧:2人とも基本的にギャップを意識して作っていて、「棗はイケメンだけど実はかわいいものが大好き」「皐はクールだけど好きな子の前では不器用」みたいに、読者に「可愛いな」と思ってもらえる性格にしました。また、今まで好きになったキャラクターや声優さんをモデルにして、私好みのイケメンを作りました(笑)。


――皐は高校時代と大学時代、棗は皐からのアドバイスをもらう前と後でビジュアルに変化がありました。ビジュアルの変化を描くうえで意識したことは?


碧:人が見た目を意識する時って、自己欲求もあると思うのですが、「私は誰かに見てもらいたい」「こう思われたい」と思う時だと考えています。ですので、「2人が幼馴染から異性として意識し始めた時にどう変化するか」ということを意識しました。だからこそ、「棗にかわいい服着させたら?」と担当さんに言われた時、めちゃくちゃ納得したんですよね。


――2人の照れた表情にキュンとさせられましたが、表情を描く際のこだわりは?


碧:最近、日下あき先生の『はやくしたいふたり』、『どうせ泣くなら恋がいい』(集英社)という少女漫画を読んでいるのですが、キャラの感情が伝わる絵の描き方をしていて、それがすごく好きで尊敬しています。自分の漫画でも、キャラの感情が読者に伝わるよう意識しながら描きました。


――ちなみに、特に注目してほしい表情はありますか?


碧:最後のページの照れている2人の表情ですかね。最後はとにかくキュンキュンしてもらいたくて、「2人のまだ見たことのない表情を読者に見せられたらな」と思いながら描きました。皐は手でも隠しきれない照れを、棗は満面の笑みがパッと浮かび、楽しく描きました! ぜひ見てほしいです!


――今後の漫画制作の予定など教えてください。


碧:ありがたいことに皐と棗の物語を連載化させてもらうことになり、12月18日(金)発売の「月刊Gファンタジー」1月号で『イケメンすぎます棗さん』を連載することになりました。イケメンたちが出てくるラブコメを楽しんでもらいたく、現在制作中です。2人の恋模様に加え、新キャラも楽しんでもらえると嬉しいです!


(文・取材=望月悠木)



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