
東京を代表する下町の名所が無くなろうとしている。
JR日暮里駅から徒歩5分の所にある谷中銀座商店街。駅から商店に向かう道中に「夕やけだんだん」と呼ばれる36段の階段がある。この夕やけだんだんという愛称は、石段の改装に際して‘90年に一般公募で命名されていた。
その名の通り、夕やけだんだんの階段上からは、商店街と夕やけが一望できていたのだが――。
「’24年の11月ごろから、階段の真横に7階建てと6階建てのマンション2棟を建設しています。‘26年4月に竣工を予定していて、すでに大枠は完成しています。
このマンションが建った影響で、夕やけだんだんから夕やけが見えないようになってしまいました。Xでは、夕やけだんだんからマンションを撮影した画像と共に、《夕やけはもう見えない》と綴った呟きに3.2万ものいいねがついています。
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当該マンションのHPには、《谷根千の情景、夕やけだんだんに寄り添う住まいへ》と記載されており、これに批判の声があがっています」(社会部記者)
谷中銀座商店街で生活する人たちは、マンションが建設されたことをどう捉えているのか。本誌は谷中銀座商店街まで足を運び、地元住民に話を聞いた。
「目の前にアレだもんなあ。夕やけの景色は台無しだよ。ちょうど今頃の秋晴れは、毎日夕やけが見えていたよなあ。今じゃ、隙間夕やけだよ」
谷中銀座商店街内の商店店主はこう語る。
「20年ほど前に正面に14階建のマンションが建ち、夕やけが見えにくくなりましたね。それが今回のマンション建設でさらに夕やけが隠れるということです。まあ今は、東京23区の不動産価格が値上がりしているし、新しいマンションが建つのも仕方ないなあという思いがありますよ」
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時代の流れと共に、町は変わっていってしまうのか――。
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