
<フィギュアスケート:グランプリ(GP)ファイナル>◇4日◇第1日◇愛知・IGアリーナ◇ペア・ショートプログラム(SP)
3月の世界選手権を制した愛称「りくりゅう」こと三浦璃来(りく、23)木原龍一(33)組(木下グループ)が、77・32点で首位に立った。3年ぶり2度目の優勝へ好発進。来年2月のミラノ・コルティナ五輪前哨戦で貫禄を示した。
10〜11月のGPシリーズ上位6組が集結した舞台。トップから6位までが6・25点差でひしめく混戦の中で好演し、木原は「特別ガチガチになるような緊張感はなく、試合に臨むことができた」と充実感を漂わせた。
細部へのこだわりが、好スタートにつながった。前戦のGP第5戦スケートアメリカ後は、2人そろって体の軸を回転させるスピンに力を注いできた。三浦は「スピンの練習がすっごいの。本当に。目が回るぐらい」とほほ笑む。2人で納得するまで終わらないルールを設け、互いに「もう1回!」と声をかけ合ってきた。木原は「スピンはうそをつかない。努力しかない」とこだわってきた。
この日の演技終盤のスピン。最高難度のレベル4で出来栄え点でも1・20点の加点を導き、スケートアメリカから0・25点を上乗せした。2位との差はわずか0・10点。2人並んで跳ぶ3回転ジャンプで減点がありながらも、ギリギリで上回ることができたのは、細部を突き詰めたからこそだ。木原は「気持ちの余裕が持てている」とうなずいた。
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少しでも良い演技を求めながらも、ただ、細かなところに目は向けすぎない。完璧を求めて明るさを失いかけた昨季前半の反省を踏まえ、5日のフリーへ挑む。「『もっともっとできる』というのはあるけれど『まぁ、こんなもんかな』と。適度に集中して、自然体で臨めたら」と木原。細部への意識と広い心をもって、五輪前哨戦を戦い抜く。【藤塚大輔】
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