画像提供:マイナビニュース 新NISAの登場によって身近になった投資ですが、加速するインフレやトランプショック、円安などの状況で、投資を始めたことを後悔した人も少なくないと言います。『投資の解像度を上げる 超インフレ時代のお金の教科書』(クロスメディア・パブリッシング刊)では、著者の頼藤太希氏が、投資理論・行動経済学・地政学・バブルの4つの視点から、「どう投資していけばいいのか?」という疑問に回答。不安定な状況下において、投資の解像度を上げる知識を与えてくれます。
本書の第3章では、投資をする際の「現金比率ルール」について解説しました。資産を全て投資に回してはいけない、と説く頼藤氏ですが、一体どれくらいの割合がベストなのでしょうか?
○資産に占める現金比率は何割がベストか
第3章でも少々触れましたが、資産をすべて投資に回すのはNG。お金は無リスク資産とリスク資産に分けて保有しましょう。万が一のケガや病気、リストラなどの事態に対応できるようにするため、最低でも生活費の6か月〜1年分は必ず現預金で保有しておきましょう。投資やビジネスの世界では「Cash is King」と呼ばれており、一定比率持つことが安定につながります。
無リスク資産とリスク資産の割合は「120の法則」。「自分の年齢」と「120から自分の年齢を引いた数字」を対応させるのがおすすめです。
自分の年齢が35歳であれば、無リスク資産とリスク資産の割合は「35:85」。資産が600万円あるなら、無リスク資産は175万円、リスク資産は425万円となります。ただし、資産が少ない場合は、まずは生活費の6か月分を確保するのが優先。生活費が月25万円ならば、現預金で150万円は確保してからリスク資産への投資を行いましょう。
自分の年齢が60歳ならば、無リスク資産とリスク資産の割合は「60:60」。資産が2,400万円あるなら、無リスク資産・リスク資産ともに1,200万円となります。ただ、無リスク資産が1,000万円以上あるならば、厳密に120の法則に従う必要はありません。1,000万円残して運用資産を増やす(この場合は1,400万円)のも一案です。
なお、一般的な「120の法則」は債権と株式の割合で資産の割合を考えるのですが、これとは別に預貯金などの無リスク資産を考える必要があるので、使いにくいのが難点。今回紹介した無リスク資産とリスク資産の「120の法則」は、私が使いやすいようにアレンジしたものです。
○『投資の解像度を上げる 超インフレ時代のお金の教科書』(頼藤太希 著/クロスメディア・パブリッシング 刊)
新NISAの登場によって投資ブームが起きました。しかし、進むインフレ、トランプショック、円安など不安定な状況が続く中で、「貯金しておけばよかった」と後悔する人も少なくないと言います。2024年の暴落時に株を手放した人は40%超というデータも。こんな中、どう投資していけばいいのか? その疑問に、ベストセラー著者の頼藤氏が答えます。投資の失敗のほとんどが解像度が低いことにあります。本書では、その罠を乗り越えるための知識を投資理論・行動経済学・地政学・バブルの4つの観点から伝えます。大量のエビデンスを交えながら明快に解説し、確実性の高い投資の結論を導き出します。もし、恐慌が起きても損をしない投資スキームを組めれば、乱高下も怖くない! すでに投資している人の不安、これから始める不安を解消する一冊です。
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