ハート・オブ・レーシング、ヴァルキリーの布陣確定。2026年はLMGT3も2台体制に

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2025年12月09日 13:20  AUTOSPORT web

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2026年、ハート・オブ・レーシング・チームはハイパーカークラスで2台、LMGT3クラスも2台、計4台のアストンマーティンを走らせる
 ハート・オブ・レーシング・チームは、来る2026年シーズンに向けてレーシング・スピリット・オブ・レマンから2台目のアストンマーティン・バンテージAMR GT3エボのエントリーを引き継ぎ、WEC世界耐久選手権LMGT3クラスに2台体制で参戦することを明らかにした。


■テストに参加したルーキードライバーを起用へ

 プロドライブとのオペレーションおよび技術提携の下、ハート・オブ・レーシング・チームはチーム代表のイアン・ジェームスが27号車に、グレイ・ニューウェルが新たに23号車の指定ブロンズドライバーとして参戦を開始する。

 長くGT4レースを戦ってきたニューウェルは今シーズン、GTワールドチャレンジ・アメリカでGT3にフル参戦。アストンマーティンのベテランドライバーであるダレン・ターナーとプロ・アマクラスでチーム組み、バンテージAMR GT3エボをドライブして複数回の表彰台を獲得した。

 チームオーナーのゲイブ・ニューウェルの息子である28歳のグレイは、先月バーレーンで行われたWECルーキーテストに、当時は1台体制だったチームの27号車アストンマーティンで参加した。

「2026年のWECで、ザ・ハート・オブ・レーシング・チームのためにレースをするオファーをもらったときはとても驚いたが、同時に光栄に思った」とニューウェルは語った。

「ルーキーテストでドライブする機会も与えられたとき、これが長期的な目標になるかもしれないという予感はあった。でも、こんなにも早くWECに昇格できるなんて思っていなかったよ」

「興奮と緊張が入り混じった気持ちだ。チームが私にこれほどの信頼を寄せてくれたことはこの上ない名誉であり、その瞬間を迎える準備ができている。学ぶべきことはたくさんあるが、イアン(・ジェームス)とチームは常に僕をどこまで追い込めば良いかを正確に理解しており、僕は彼らの判断を完全に信頼している」

「新しい章を始めるときが来た」

 これまでのところ、チームのLMGT3エントリーで確定しているドライバーは、ジェームスとニューウェルのふたりだけだ。

「グレイ(・ニューウェル)は、ルーキーテストで印象的な成績を残した。彼が記録したタイムは、バーレーン8時間の予選でハイパーポールに進出するチャンスを得られたであろうレベルだった」とジェームスは語った。

「とはいえ、ルーキーにとってWECでレースをするのは大きなステップアップであり、学ぶべきことはたくさんあるだろう。私たちはこの移行を成功させ、グレイがこれまでのレーシングキャリアで示してきたポテンシャルをさらに伸ばせるよう、できる限りのことをするつもりだ」

「私にとってWECは未完の仕事である。今季のLMGT3選手権4位からさらに高みを目指し、ル・マン24時間ではふたたび表彰台に立つために全力を尽くす」

 2026年シーズンは、アストンマーティン・バンテージにとってWEC参戦15年目となる。


■ヴァルキリー007号車・009号車のドライバーが決定

 最高峰カテゴリーでアストンマーティンTHORチームのバナーを掲げるこのアメリカのチームは、ハイパーカー参戦2年目となる2026年シーズンに向け、2台のアストンマーティン・ヴァルキリーのドライバーラインアップを維持すると発表した。

 この中ではハリー・ティンクネルとトム・ギャンブルが007号車に復帰することと、アレックス・リベラスとマルコ・ソーレンセンがアストンマーティン009号車をドライブすることが明らかにされている。

 また、今シーズンと同様にIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権に参戦するロス・ガン(007号車)とロマン・デ・アンジェリス(009号車)が、シーズン開幕戦となる『カタール1812km』を含む長距離耐久レースとル・マン24時間レースのロースターを完成させる予定だ。

「2025年を通してプログラムが成長し発展するにつれ、チームとして多くの成果を上げることができましたが、同時に多くのことを学んだ」とジェームスは語った。

「ドライバーたちはチームとして、私たちが求めていた以上の成果を出してくれた。その中には当初、彼らに深く掘り下げる必要があった多くの作業も含まれていた。しかし、それは同時にヴァルキリーに関する理解と知識の非常に貴重な基盤を構築できたことを意味しており、シーズン2に進むうえで価値のあるものになるだろう」

「ヴァルキリーの競争力をどのように活用するかについて理解を深めていくなかで、2026年はすべてのドライバーにとって、学んだことを活かしさらなる成果を上げる絶好の機会となる。私たちは、彼らがそうすることを確信している」

 ヴァルキリーは富士6時間レースでWEC最高位となる5位を獲得し、シーズン最終戦のバーレーン8時間ではV12エンジン搭載車として初めてWECレースで総合首位に立った。

[オートスポーツweb 2025年12月09日]

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