写真 女子SPA!で大きな反響を呼んだ記事を、ジャンルごとに紹介します。こちらは、「恋愛」ジャンルの人気記事です。(初公開日は2023年12月17日 記事は取材時の状況)
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いくら大好きな相手でも、ふとした瞬間に急に冷めてしまう場合もありますよね。
本記事では、ある理由で自分に夢中だった彼に嫌われてしまった女性のエピソードをご紹介しましょう。
◆「結婚なんて考えていないけど?」彼氏が放った衝撃の一言
守山茉里さん(仮名・39歳/デザイン事務所勤務)は、2年間付き合った彼氏の隆さん(仮名・38歳/会社員)と別れたばかりです。
「出会いはSNSでした。私が東京住まいで、隆が静岡という微妙な遠距離だったので月に一回ぐらいしか会っていませんでしたが、喧嘩もほとんどしたことがなかったですし上手くいっていると信じていたんですけどね」
茉里さんは「口にはださないけど、隆もいい歳だしきっとお互いに結婚を意識しているはず」と信じており、ずっとプロポーズされるのを待っていました。
「ですがある晩、つい我慢できなくなり私から結婚の話題を振ったら
『え、僕は今のところ結婚なんて考えていないけど?結婚したいなら他の人と付き合った方がいいよ』と振られてしまい、あまりのあっさりした別れにショックを受けてしまいました」
隆さんにさほど大切に想われていなかったという事実を突きつけられ、今まで隆さんに費やしてきた時間やお金のことを考えると茉里さんはやりきれない気持ちになったそう。
◆ずっと思い続けてくれていた12歳下の彼を思い出した守山さん
「そんな時にふと、よくテイクアウトで利用しているもつ焼き屋の店員の健太くん(仮名・27歳)を思い出しました。
彼はいつも私のことを綺麗だと言ってくれて、何度もデートに誘われていましたがずっと彼氏がいるからと断っていたんです」
ついフラッともつ焼き屋に行き「ずっと断ってきたけど、今日ならLINE交換してもいいよ」と言ってみると健太くんは狂喜乱舞だったそう。
「その晩から健太くんからの甘い言葉がひたすら送られてくるようになり、その新鮮なやり取りが楽しくて、自信て失った弱った心にしみたんですよね」
◆「もうお願いだから僕の彼女になって欲しい」
そして健太くんが、茉里さんと真剣にお付き合いしたいと思っていることをしっかりと確認したうえで初デートの約束をしました。
「もう失敗はしたくないと思ったので。ちょっと健太くんが12歳も下なのが気になりましたが、彼ももう大人なので信じてみることにしたんです」
茉里さんは健太くんのインスタをチェックし、彼のタイプが原田知世さんだと知ると、知世さんぽいナチュラルな雰囲気のヘアスタイルとメイクでデートに挑んだそう。
「健太くんは私に会うなり『なんか今日はいちだんと綺麗じゃないですか…もうお願いだから僕の彼女になって欲しいです』とデレデレで、めちゃくちゃ気分が良かったですね。もちろんお付き合いOKの返事をしました」
◆部屋に行きたいと駄々をこねる彼
そして、デートの帰りにどうしても茉里さんの部屋に行きたいと健太くんが駄々をこねたそうで…。
「初デートからいきなり部屋はちょっとなと思いましたが、健太くんが可愛かったのでつい許してしまいました。もちろん良い雰囲気になり、そのまま身体を重ねました」
行為が終わってからも、腕枕でピロートークをしつつ2人は甘い時間を楽しんでいたそう。
◆急に帰ってしまった彼。衝撃のインスタ投稿が
「ですが、私がふとトイレに立って戻ってくると健太くんが別人みたいに冷めた表情で服に着替えている最中で、何が起きたのかさっぱり分かりませんでしたね」
茉里さんが引き止めても健太くんは聞く耳を持たずに部屋を出て行ってしまいました。
「あんなに確かめたのに、あの健太くんがただヤリたかっただけ?嘘でしょ?それとも私が何かした?と頭の中がぐるぐるしました」
そしてふとインスタを開いてみると、健太くんがストーリーズをアップしていたそう。
「あわてて見てみたら、黒い画面に白い文字で『デートにユニクロの下着なんてありえねーだろ!マジ蛙化現象』と書いてあり、はぁ?と思いました。私がトイレに立っている間に脱ぎ散らかした下着のタグを見たんでしょうね」
確かに茉里さんの下着はユニクロでしたが、レースを使った大人っぽいデザインで、決して男性を萎えさせるようなものではありませんでした。
◆これが噂の「蛙化現象」…?
「それに蛙化現象って、好きだった相手がいざ自分のことを好きになると気持ち悪くなっちゃうってやつですよね。
確か童話『かえるの王様』が由来の。まぁ今の子達はこんな風に、ちょっと幻滅したとかそのぐらいの意味で使っているのでしょうけど」
きっと茉里さんに対して素敵な大人の女性の幻想を持っていた健太くんは、初デートには当然とびきり素敵な下着をつけてきてくれるに違いないと信じていたのでしょう。
「でも健太くんて、蛙化とか言うわりに下着のタグを見るまではユニクロだって気がついていなかったんですよ? なに様のつもりなんでしょうか?
とにかく、また私のことを大切に想ってくれる相手じゃなかったんだと思い暗い気持ちになりました」
そのまま健太くんとは2度と連絡を取らなかったそう。
「そういえば、健太くんと話している時に“泣きっ面に蜂”ということわざを使ったら『なにそれ意味分からない』とおばさん扱いされたことがあったのですが、正にこういう状況のことだよと教えてあげたいですね」と苦笑いする茉里さんなのでした。
<文&イラスト 鈴木詩子>
【鈴木詩子】
漫画家。『アックス』や奥様向け実話漫画誌を中心に活動中。好きなプロレスラーは棚橋弘至。著書『女ヒエラルキー底辺少女』(青林工藝舎)が映画化。Twitter:@skippop