【現役ドラフト】オリックス移籍決定の西武平沼翔太を救ってくれた「黄色いあの人」の熱い思い

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2025年12月09日 17:36  日刊スポーツ

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平沼翔太(2025年9月)

現役ドラフトが9日に行われ、西武平沼翔太外野手(28)がオリックスに移籍することが決まった。


今春、平沼の故郷である福井県にプライベートで旅行した。旅に行く数日前、平沼と「猫寺」と呼ばれる越前市・御誕生寺の話題に。流れで「ネコ好きなんですか? うちの実家にネコが2匹いるんで会いに行きますか?」と誘われた。


さすがにそこまでずうずうしいことはできないので気持ちだけ受け取ったが、そんなキャラクターなだけに、2年前の「告白」は意外だった。


「僕、実は究極の人見知りなんです」


21年8月、トレードで日本ハムから西武にやって来た。「ずっとレギュラー取ろうとやってきて『まさか自分が』というのは大きかったです」。


いきなりの新天地だ。チームのルールはサイン、もちろん一緒にやっていく人たちの顔や名前。覚えることは山ほどある。


「球場来るの、きつい時期がありましたね。僕、トレードで即1軍合流だったんです。覚えることがいっぱいあって、頭、パンクしそうで」


人知れず悩んだ時期だったからこそ、目に飛び込む鮮やかさがうれしかった。左翼席に「ひら沼」と書いた黄色の自作Tシャツを着たファンを見つけた。


「本当にうれしかったんですよね。自分が西武でどう思われているか分からない状況で、ああいうTシャツを。グッズもない時期にグッズを自分で作ってくれて、毎日のように応援してくれて。本当に心強かったです」


その後、お立ち台に上がった。その黄色いTシャツのファン「コンちゃん」が熱く泣いたと知った。


「コンちゃん、泣いてたみたいですね。あの時は頑張ってきて良かったなと思いましたね」


次なる場所でもきっと、新しい出会いが。この日、移籍が発表されてコメントした。


「寂しさはもちろんありますが『オリックスでプレーできることが楽しみだ』と思える自分がいました。それは初めての移籍で戸惑っていた自分を温かく迎え入れてくれたライオンズの選手のみんなや、ライオンズファンの皆さんのおかげで、かけがえのない5年間を過ごすことができたからです」


年末はネコたちと戯れて、また平沼翔太を知ってもらうために明るく旅立つ。【西武担当 金子真仁】

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