【解説】2巡目実施されなかった現役ドラフト 本来の目的「選手流動化」実現へ制度改善が必要か

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2025年12月09日 20:19  日刊スポーツ

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【イラスト】現役ドラフト パ・リーグの結果

<現役ドラフト>◇9日



開催4年目を迎えた現役ドラフトは、昨年史上初めて成立した2巡目が実施されなかった。さらなる活性化を目指し、日本野球機構(NPB)は今年、2巡目の運用規定を明文化。参加・不参加の判断をしやすくすることで成立の可能性を高める仕組みを整えたが、期待された成果には結びつかなかった。


NPB法規室の保科求己室長は「(2巡目の参加人数について)あったか、なかったかコメントできない」とした上で「こういう結果になってしまった。改善すべき点があるかもしれず、ルールが至らなかったのかどうかも含めて検証し、各球団と協議していく」と説明した。会議は非公開のオンライン方式で、結果のみ公表されるため詳細は不明だが、2巡目に参加したものの指名したい選手がいなかった場合や、支配下登録選手が「1人増える」ことへの慎重姿勢などから不成立となった可能性もある。


いずれにせよ、2巡目指名を成立させ、現役ドラフト本来の目的である選手流動化を実現するため、制度の実効性向上が求められる。


プロ野球選手会は、活性化策として(1)「自動リストアップ化」、(2)「米マイナーFA」の導入を提言している。(1)は在籍年数や出場選手登録日数などを数値で区切り、条件を満たした選手を自動的に指名対象とする仕組み。(2)は米大リーグで導入されている制度で、所属7年以上かつ40人枠を外れた選手が自動的にFAとなり、余剰戦力の移籍を促すものだ。


これらをモデルに、出場機会の限られる選手の流動化を後押しする制度設計が期待される。保科室長は「自動リストアップも含め、検証していく可能性がある」とし、今後、制度の在り方について協議を進める考えを示した。【鳥谷越直子】

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