20年以上にわたって、レッドブルのモータースポーツコンサルタントを務めたヘルムート・マルコ オラクル・レッドブル・レーシングは、同チームのモータースポーツコンサルタントを務めてきたヘルムート・マルコがチームを離れることを発表した。
現在82歳のマルコは、レッドブルに20年以上に渡って在籍し、417レースに帯同。彼がチームにいる間、6回のコンストラクターズタイトルと、8回のドライバーズタイトルを獲得した。
最近のマルコは、レッドブルの前チーム代表であるクリスチャン・ホーナーとの確執も報じられたが、レッドブルの新経営陣によって解雇され先にチームを離れたのはホーナーだった。一方で、レッドブル上層部のオリバー・ミンツラフはマルコの言動に閉口していた。シーズン終盤の第23戦カタールGPでは、マルコがアンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)に対して誤った批判をしたことにより、アントネッリは多くの誹謗中傷を受けることになった。チーム側はマルコの発言が誤りだったことを認めたが、この一件がマルコとの契約を終了する契機になったとも言われている。
レッドブルのローレン・メキースは、レッドブルの公式SNSを通して次のようにコメントを発表した。
「ヘルムートが我々のもとを離れるのは残念な知らせだ。彼は20年以上にわたり、我々のチーム、そしてレッドブルのモーターレーシングプログラム全体において、欠かせない存在だった。したがって、これは驚くほど素晴らしい成功した章の終わりを意味する。彼の退団は大きな空白を残し、我々は本当に寂しく思うだろう。過去数カ月間だけでなく、スクーデリア・トロロッソでの初期の頃から揺るぎないサポートをしてくれたことについて、心から感謝している」
「個人的な話ではあるが、オリバー・ミンツラフとともに、ヘルムートは私をレッドブルファミリーにもう一度連れてくる原動力だった。最初はファエンツァで、そしてこの夏はミルトンキーンズで、私をこの役職に導いた」
「ヘルムートは心の底から真のレーサーであり、常に限界まで私たちをプッシュし、目標を達成するために常にリスクを取る覚悟を持っていた」
マルコの後任については、現時点ではレッドブルからは何も発表されていない。4度のF1チャンピオンであるセバスチャン・ベッテルがその候補として名前が挙げられているが、ベッテル自身は急いでF1の現場に戻るつもりはないことを表明している。最近では第21戦サンパウロGPを訪れた際に、「目的がなければいけない」と主張していた。
[オートスポーツweb 2025年12月09日]