逆転弾を挙げたレナート・カール [写真]=Getty Images チャンピオンズリーグ(CL)・リーグフェーズ第6節が9日に行われ、バイエルン(ドイツ)とスポルティング(ポルトガル)が対戦した。
ここまで5試合を消化したリーグフェーズで4勝1敗を記録し、勝ち点「12」の3位につけるバイエルン。開幕から4連勝を飾った同クラブは、前節アーセナルを相手に初黒星を喫しており、今節は2試合ぶりの勝利を目指す。対するは、ここまで3勝1分1敗の8位スポルティング。なお、バイエルンに所属するDF伊藤洋輝とスポルティングに所属するMF守田英正はともにベンチスタートとなった。
試合は開始直後からバイエルンが主導権を握り、立ち上がりの5分に決定機を作り出す。ミカエル・オリーズが右サイドからピッチ中央に切り込み、ボックス左角付近のヨシプ・スタニシッチにパス。縦に流したボールにセルジュ・ニャブリが抜け出すと、相手のクリアがゴール正面のレナート・カールに渡る。丁寧に狙ったシュートはゴールに吸い込まれたものの、判定はニャブリのオフサイドとなった。
38分にはバイエルンのエースがゴールに迫る。ハーフウェイライン付近でのボール奪取からカウンターに転じ、縦パスを受けたコンラート・ライマーがペナルティエリア手前のハリー・ケインに繋ぐ。巧みな切り返しで右足に持ち替えると、背後から迫るディフェンダーを感じ取りながら、再び左足にボールを持ち直す。しかし、左足から放たれたコントロールショットはポストに嫌われ、惜しくも得点には至らない。
そんななか、54分にスポルティングがスコアを動かす。自陣からのビルドアップを試みると、降りてきたアリソン・サントスのドリブルでバイエルンのプレスを打開。左サイドを抜け出したジョアン・シモンエスがボックス内に持ち運び、対峙したヨナタン・ターを縦に振り切りながらゴール前に折り返しを送る。グラウンダーのボールがジョシュア・キミッヒのオウンゴールを誘い、アウェイチームが先制した。
一方のバイエルンも、65分にゲームを振り出しへと戻す。右サイドでのコーナーキックを獲得し、キッカーを務めたオリーズが左足でクロスを供給。インスイングのボールは大外に向かい、フリーで待ち受けるニャブリが右足で合わせる。セットプレーからゴールを挙げ、バイエルンが同点に追いついた。
さらに69分、ホームチームがスコアをひっくり返す。敵陣内でバイエルンがボールを奪い切り、こぼれ球を拾ったキミッヒがピッチ中央のオリーズにパスを配球。右サイドを駆け上がるライマーに素早く繋ぐと、ボックス右角からワンタッチで浮き球のパスを出す。ペナルティエリア内に飛び込んできたカールが見事なトラップで収め、角度の小さい位置で右足を一振り。ニア上を射抜いて逆転弾を決めた。
勢いに乗るバイエルンは、77分にヨナタン・ターが追加点をマーク。88分には復帰戦となったアルフォンソ・デイヴィスらとともに、伊藤がピッチに投入される。後半アディショナルには守田もピッチに送られ、CLの舞台で“日本人対決”が実現。結局、そのまま試合は3−1で終了し、バイエルンが勝利を収めた。次節、バイエルンは来年1月21日にホームでユニオン・サン・ジロワーズ(ベルギー)と対戦。スポルティングはその前日にホームでパリ・サンジェルマン(フランス)と対戦する。
【スコア】
バイエルン 3−1 スポルティング
【得点者】
0−1 54分 オウンゴール(スポルティング)
1−1 65分 セルジュ・ニャブリ(バイエルン)
2−1 69分 レナート・カール(バイエルン)
3−1 77分 ヨナタン・ター(バイエルン)