PC版Gmailで“他社提供メールの確認”ができなくなる？　メール各社が対応呼びかけ、どうしたらいいのか

　Googleのブラウザ版「Gmail」が2026年1月にPOP方式のメール受信機能を終了することを受け、さくらインターネットやGMOインターネットグループ、エックスサーバーなどのメールサービス各社がユーザーに対して早めの対応を呼びかけている。Gmail上で“他社が発行したアドレス”に届くメールを確認していた人は受信できなくなる可能性がある。

【画像】Googleやさくらインターネット、GMOによる案内など（計4枚）

　POP方式に該当するのは、ブラウザ版Gmailにおける「他のアカウントのメールを確認」機能。独自ドメインのメールアドレスや、他社のメールサービスなどで発行したメールアカウントを取り込んでいたユーザーは1月以降、ブラウザ版Gmailを通じてのメール確認ができなくなる見通し。

　すでにPOP方式で取得済みのメールは引き続きGmail内に保存される。また、外部メールにGmailのスパム対策やカテゴリー分け機能などを適用する機能「Gmailify」も同時に提供を終了する。

　これを受け、メールサービス各社は順次、ユーザーに案内を実施。さくらインターネットは、ブラウザ版Gmailを通じて自社メールを受信しているユーザーに対し、他のメールソフトへの切り替えを呼びかけている。さらに「Android版Gmailアプリで、ポート番号が995または110に設定されている場合」もPOP方式での受信だとして、メールソフトの切り替えの他、IMAP方式への再設定が可能だと案内している。

　お名前.comを運営するGMOインターネットグループも、スマートフォン・タブレット向けGmailアプリでのIMAP接続や、Outlook・Thunderbird・Apple Mailなど他のメールソフトへの移行を推奨している。

　エックスサーバーも同様に、POP方式での受信ができなくなるとして、「弊社側での回避・延長対応はできない」と明記。スマートフォン・タブレット向けGmailアプリの利用や他のメールソフトへの移行の他、同社が提供する「Webメール」の利用や、Gmailへの自動転送設定といった対応を呼び掛けている。

　POP（Post Office Protocol）は、メールを端末にダウンロードして受信する電子メールの初期からある方式で、設定次第だがメールはダウンロード後にサーバ上から削除される仕様。近年は複数の端末でメールを確認できるようにサーバ上に残すIMAP（Internet Message Access Protocol）への移行が進んでいる。