胴体から分離されたC1輸送機の操縦席部分=11日、埼玉県狭山市 埼玉県狭山市の航空自衛隊入間基地で11日、3月に退役したC1輸送機の分解作業が報道陣に公開された。分解された操縦席部分は、県の所沢航空発祥記念館で展示される予定。大野元裕知事が防衛省に依頼し、無償貸与が実現した。
記念館は開館30年を迎え、今年9月〜2027年春にかけて大規模リニューアルを実施中。分解作業では約280本のボルトが取り外され、長さ約3.7メートル、幅約3.1メートル、高さ約4.5メートルの操縦席部分がクレーンでつり上げられた。
C1は1975年に実運用を開始。31機製造され、入間基地などに配備された。東日本大震災などで活躍したが、耐用年数が経過したことや、後継のC2が運用を開始したことに伴い退役。「戦後初の国産輸送機」として知られ、独特の丸みを帯びた形状から、根強い航空ファンも多い。