
アニメ制作会社の旭プロダクションは12月10日、2015年放送のテレビアニメ「温泉妖精ハコネちゃん」の公式サイトを装った偽サイトを確認したとして注意喚起した。URLは旧公式サイトのままのため、手放したドメインを第三者が取得し、悪用されるドロップキャッチの事例とみられる。
内容も以前の状態を模倣しているが、一部コンテンツに「温泉でリラックスしながらオンラインカジノを楽しむ!」などオンラインカジノへ誘導する文章が追加されている。Googleでアニメのタイトルを検索すると、偽サイトが上位に出てくる状態だ(12月12日午前10時時点)。
旭プロダクションは「該当サイトは弊社および本作品の製作委員会とは一切関係ない」と説明。「偽サイトにアクセスすると個人情報の不正取得などの被害に遭うおそれがある」として注意を呼びかけている。
古いアニメの公式サイトのドメインがドロップキャッチに遭った事例は初めてではない。今年7月には2010年放送の「怪盗レーニャ」の公式サイトだったURLが同じくオンラインカジノへの誘導に使われていたことが分かり、関係者は対応に追われた。
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●ドメイン名には終活が必要
ネットワークオペレーターや研究者などによる業界団体の日本DNSオペレーターズグループは、安易なドメイン名の廃止はリスクが大きいとして、サービスやサイトの「終活」が必要と訴えている。
ドメインを廃止する場合は、一度休眠させ、検索エンジンや被リンクサイトへの削除依頼、アーカイブサイトからのコンテンツ削除といった逆SEO対策を行い、DNSクエリ数があらかじめ定めた“しきい値”を下回ってから判断する、といった運用を推奨している。
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