
前巨人の今村信貴投手(31)が、今季限りで現役を引退することが17日、分かった。プロ14年目の今季は1軍登板がなく、10月に戦力外通告を受けた。現役続行を目指し、トレーニングを継続。ブルペンでは最速タイの149キロを計測するなど、高い意識とレベルを維持したが、NPBのセ・パ12球団からオファーはなく、ユニホームを脱ぐことを決めた。
先発、中継ぎでチームの歯車になり続けた14年間だった。2年目にイースタン・リーグで最高勝率に輝き、9月23日の広島戦ではプロ初勝利。10代左腕投手の白星は、球団史上3人目の快挙だった。21年からは、目標の存在だった内海(現1軍投手コーチ)も背負った背番号「26」を継承。22年にはキャリア最多の55試合に投げ、プロ通算では180試合に登板した。
周囲から愛され、支えられた野球人生だった。2年目のオフには、主力野手だった村田修一(現DeNA2軍監督)の自主トレに同行。3年目のオフからは内海に弟子入りし、多くのことを学んだ。「たくさんの先輩、同期、後輩、チーム関係者の方々にお世話になり、本当に周囲の方々に恵まれた野球人生だったと思います」と感謝の思いを込めた。
最後まで己のスタイルを背中と結果で示した。今季は自身10年ぶりに1軍登板はなかったが、イースタン・リーグに41試合に登板し、防御率1・91。2軍でも向上心を持ち続け、野球への真摯(しんし)な姿勢を貫いた。来年からは、ジャイアンツアカデミーのコーチに就任することが決定。野球に真っすぐに生きた男は、新たなステージで野球界に恩返しする。
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