茨城県鹿嶋市で昨年に起きた空き巣事件で逮捕、起訴された30代男性について、県警は23日、重要な証拠品となった吸い殻を別の事件のものと取り違えていたと発表した。水戸地検は同日、起訴を取り消した。男性はほかの事件で起訴され拘留中。
県警によると、昨年10〜12月に空き家から石油ストーブなどを盗んだとして、今年7月に男性を逮捕。水戸地検が8月に起訴した。
県警鹿嶋署の捜査員が今年3月、現場で押収してあったたばこの吸い殻のDNA型鑑定を県警科学捜査研究所に依頼した際、別事件の証拠品だった同じ銘柄の吸い殻と取り違えていた。
署から持ち出す際に、収納袋に識別番号を記載しなかった上、科捜研の職員から指摘を受けて番号を書いた時に誤ったという。
別の鹿嶋署員が今月10日、証拠品の収納袋に書かれた立会人の名前に疑問を抱き、取り違えが発覚した。
県警刑事総務課と水戸地検は「誤った証拠だったことを重く受け止めている」とコメントした。