
ヤクルトからポスティングされ、ホワイトソックスと2年総額3400万ドル(約52億7000万円)で合意した村上宗隆内野手(25)の入団会見が22日(日本時間23日)、米イリノイ州シカゴにあるホ軍の本拠地レートフィールドで行われた。背番号は「5」に決まった村上は、壇上で契約書に自らサイン。ホ軍に決断した理由などを語ったほか、来年3月のWBCに出場する意向なども明かした。
◇ ◇ ◇
日米報道陣に囲まれた緊張感よりも、ワクワクするような高揚感が、印象的だった。新背番号「5」のユニホームに袖を通し、壇上で契約書にサインした村上は、英語での自己紹介を終えた後、最後に白い靴下を両手で掲げると、「White Sox」とおどけて周囲の爆笑を誘った。「ようやくスタートラインに立てた気持ちです。今、ものすごく興奮しています」。45日間に限定されたポスティングの交渉期間を無事に終え、終始スッキリした表情のまま、言葉をつないだ。
当初予想された超大型契約ではなかった。だが、メジャーの舞台だけを見据えてきた村上にとって、周囲の声はさほど意味を持たなかった。「僕が勝負するにあたって、(契約が)短くても長くても、しっかり野球と向き合って成長することを目標に来ようと思っていたので、驚きはなかったです」。3年連続100敗を喫し、チーム再建を進めるホ軍を「僕にすごく合っている」と表現。「僕たちで話し合って、前を向いて、勝ちに向かってストーリーを作っていければいい」と、早くもチームの中軸としての自覚をのぞかせた。
時速150キロ台後半の速球への対応、守備力などの不安材料を指摘する声もある。スイング修正の必要性についても、無理に反論するつもりはない。「見てくれれば分かると思いますし、説明するより結果で残していきたい。試合が始まって打席に立って、という時に同じ質問をしてくれたら、詳しく話せるのかなと思います」。その一方で、守備については「そんなに自信ないですけど、それを克服しながらしっかり努力して上達します。うまくなります」と謙虚に言った。
|
|
|
|
懐疑的な声は、グラウンドで封じ込めればいい。「自信は分かんないっす。もし何か壁に当たった時、自分も乗り越えられる力はあると思っているので、その答えで言うと自信はあります」。25歳の若き大砲は、行く末を見つめるかのように、力強い口調で抱負を口にした。
○…村上がホワイトソックスに移籍早々、サンタになった。クリスマス休暇で困っている低所得者層を助けるため、シカゴ市内の100家族に100ドル(約1万5500円)の食料品のギフト券を贈る。会見の冒頭に球団が発表した。契約したばかりで地域社会への慈善活動に着手。ゲッツGMは「これは彼がどんな人物かを如実に物語っている」と話した。
○…米データサイト「ファングラフス」がホワイトソックス村上の来季成績を予測した。「OOPSY」という統計手法を使用し、打率2割2分1厘、600打席あたりの本塁打が31本、四球率15%、三振率34%となった。日本人の大リーグ移籍1年目の最多本塁打は大谷(当時エンゼルス)の22本。来季の成績はウォールナー(ツインズ=今季打率2割2厘、22本塁打)スタントン(ヤンキース=同打率2割7分3厘、24本塁打)に近いとされた。
|
|
|
|
|
|
|
|
Copyright(C) 2025 Nikkan Sports News. 記事・写真の無断転載を禁じます。
掲載情報の著作権は提供元企業に帰属します。