
阪神は23日、今季ブルージェイズに所属したイーストン・ルーカス投手(29)との契約を発表した。150キロ超の直球に変化球も多彩な先発左腕。今季のリーグVをけん引したが退団したジョン・デュプランティエ投手(31)の抜けた穴を埋める補強にもなった。単年契約で年俸は120万ドル(約1億8600万円)で背番号「42」に決まった。
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仕事が早い。阪神は今季先発6勝を挙げたデュプランティエが抜けた穴を早速埋めた。竹内孝行球団副本部長は「左の先発投手として期待をしております」ときっぱり。左右の違いはあるが、「ストレートも速いですし、ストレートを中心として変化球も多彩。本人も自分の特徴をよく分かって、打ち取り方をわかっている」とパワーピッチャーの加入を素直に喜んだ。
ルーカスはメジャー通算20試合に登板し4勝。今季の開幕直後、メジャーで初めて先発を務め、いきなり5回無失点で白星を挙げた。先発5試合で3勝を挙げた。球団を通じて「阪神タイガースに加入することができ、心から感謝するとともに、とても興奮しています。チームの勝利に少しでも貢献し、日本一を成し遂げるために全力を尽くします」とコメントを寄せた。
メジャーではイニング数とほぼ同数の奪三振をマークしてきた。191センチの細身の長身から、フォーシームの平均球速は150キロ超え。大きく曲がるスライダーやチェンジアップなどの変化球も豊富に持つ。DeNA入りが決定的となっているデュプランティエも来日1年目で15試合に先発し、2完封を含む6勝3敗、防御率1・39の成績を残した。奪三振率も11・22と、8月に下肢のコンディション不良から離脱するまでは奪三振王も視野に入れていた。左右こそ違うがルーカスも三振を積み上げるスタイルだ。
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来季の先発陣は村上、才木の右腕ダブルエースが軸だ。ルーカスの加入で大竹、伊藤将、高橋、門別らが居並ぶサウスポーに、新助っ人が名前を連ねる。球界屈指の左腕王国は来季も変わらない。球団でのリーグ初連覇に日本一奪回へ。強力なピースが加わった。【伊東大介】
◆イーストン・ルーカス 1996年9月23日生まれ、米カリフォルニア州出身。ペパーダイン大から19年ドラフト14巡目でマーリンズ入団。同年12月にオリオールズ移籍。23年7月に現DeNA藤浪とのトレードでアスレチックスに移り、同年メジャーデビュー。24年5月にタイガース、同年8月にブルージェイズ移籍。メジャー通算20試合で4勝3敗、防御率8・02。マイナー通算165試合で13勝9敗、防御率3・71。191センチ、94キロ。左投げ左打ち。
○…阪神は新助っ人左腕ルーカスの獲得発表も、さらに新戦力調査を続ける。竹内副本部長は今オフの新外国人獲得について「まだもうちょっとは考えたいかなと思っています。年内(獲得)はギリギリ難しいかな」と、モレッタ、ディベイニー、ルーカスに続く4人目の新助っ人獲得を示唆。補強ポイントでもある右の先発候補獲得調査を継続している模様だ。
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