来年に向けて住まいの快適さを点検 暮らしの困りごと1位は「猛暑」 断熱性の高い住まいで満足度・安心感が向上 大和ハウスが調査

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2025年12月25日 11:10  OVO [オーヴォ]

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地球温暖化による影響で、最も「困っている」とされたのは猛暑だった(大和ハウス工業調査より)

 大和ハウス工業(大阪市)総合技術研究所はこのほど、全国の20〜69歳の男女2047人を対象に実施した「断熱性と暮らし・満足度に関する調査」の結果を発表した。2025年夏の暮らしの困りごとで最も多かったのは「猛暑」で、約8割(79.4%)が困っていると回答。物価高騰への対策で「難しい」と感じる項目では「米」(66.6%)に次いで「電気代」(63.4%)が高く、暑さと光熱費が家計・生活の二大課題として浮かび上がった。




 こうした中、住まいの断熱性が「快適さ」と「家計の安心」に影響している実態も見えてきた。調査によると、一般的な住宅の居住者では半数以上(54.5%)が「冷房使用が増え、電気代が上昇した」と生活の変化を挙げた。一方、断熱性の高い住宅として知られるZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の居住者では、その割合は45.9%にとどまった。住まいの性能が、冷房の使い方や負担感に影響している可能性がある。




 さらに、ZEH居住者が住まい選びで重視した要因(複数回答)では、「光熱費の削減」(54.0%)が最多で、「住宅ローン控除などの優遇がある」(46.9%)、「温度の快適性」(39.4%)が続いた。一方、入居後の暮らし方を見ると、メリットを感じている人の46.2%が「以前よりエアコン使用時間が増えた」と回答し、夏場に「ほぼ一日中エアコンを使う」という人も4割を超えた。それでも多くの人が、入居後のメリットとして「光熱費の削減」を高く評価しているという。背景には、エアコンの使い方そのものの変化もあるとみられる。




 調査では、冷房を使う時間が増えた理由として、家族の存在が上位に挙がった。「家族が家にいる時間が増えたため」(25.9%)や「高齢者や乳幼児など暑さに弱い家族がいるため」(24.3%)などが多かった。








 住まいへの満足度でも差が出た。「とても満足」と答えた割合は、ZEH居住者が35.5%で、一般的な住宅(24.2%)を10ポイント以上上回った。さらに断熱性能が高い住まいほど満足度が高い傾向もみられ、暑さを感じにくいことや快適性が評価されているという。




 猛暑や光熱費の不安が続く中、今回の調査は、断熱性が「我慢しない冷暖房」や日々の満足度、そして将来の安心感にもつながりうることを示している。 調査は2025年6月20日(金)〜2025年6月27日(金)にインターネットで実施し、全国の20〜69歳の男女2047人から回答を得た。

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