
北海道・三陸沖後発地震注意情報に伴う特別な注意の呼びかけ期間は終わったが、この寒い時期に大きな災害で避難所に行くことを想定すると、備えも“冬仕様”をしっかり考えなければいけない。特に赤ちゃんや小さな子どもがいる世帯は、大人だけの避難より一層ハードルが高い。コンビ(東京)が、防災施策で特に支援が必要とされる“要配慮者”に該当する全国の子育て世帯を対象に、「防災に関する調査」を実施したところ、防災意識は高いものの、7割以上が避難指示が出ても「即避難」とは回答しなかった。
調査は10月8日〜31日に、末子が0カ月〜5才未満の子どもがいる人を対象に実施。961件の回答をまとめた。その結果、68.4%が日ごろから防災を意識しており、備えも「食料・水の備蓄」(69.4%)をしている人が多く、備蓄率は近年増加傾向にあるという。台風や豪雨に加え、能登半島地震など毎年のように災害が発生していること、さらに「ローリングストック」という言葉が浸透したことで、平時から備える重要性が広く認識されてきたことがうかがえる。
一方で、避難指示が発令された場合、「すぐに避難所へ行くと思う」と回答したのは25.9%にとどまった。災害時に不安に感じることとして、88.4%が「子どもを連れて安全に避難できるか」、53.3%が「避難所の環境(プライバシー・衛生など)」を挙げた。子連れでの避難に伴う不安が避難行動のハードルとなり、いざという時でも避難をためらう要因になっている可能性が示唆された。
避難所で子どもと過ごすことへの不安についてたずねたところ、97.1%が「不安を感じる」と回答、「近くの避難所へ行ったことがある」のは23.6%。半数以上が場所だけは把握しているものの、20.2%は「場所すら知らない」と回答している。年末、家族でもう一度避難所の確認や自宅の備えを見直しておこう。
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