
投げて、投げて、走って、走って、まいります。阪神村上頌樹投手(27)が近本光司外野手(31)と28日、地元の兵庫・淡路島で自主トレを一般公開した。今季3冠に輝いた村上は「先発完投型」で沢村賞が目標。同学年で仲のいい巨人山崎伊織投手(27)と投げ合う可能性がある、2年連続の開幕投手も狙っていく。近本は今オフ、走り方改革に着手したことを明かし、陸上選手も行う走法を意識。セ・リーグ最多7度目の盗塁王にとどまらず、アンチエイジングでその先も見据える。
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近本は人工芝の上で力強く、軽やかに加速した。足の裏をしっかりと地面に向けるようなしぐさをしながら、1歩1歩を確認しながらダッシュを繰り返した。恒例となった自主トレの一般公開日、広い室内練習場の半分はファンでぎゅうぎゅう詰め。すぐ目の前を猛スピードで駆ける地元スターの姿に、少年少女たちは目を丸くしていた。
26日から恒例の地元淡路島での自主トレがスタート。“オフ”はもう終わった。「本当、始まっちゃったなあと。動き始めはどうしてもスイッチが入るので体は疲れるし、張ります。淡路島では体がバキバキになる。今日はなんとか抑えながら頑張りました」。年始まで体力の基礎固めを行い、場所を鹿児島・沖永良部島に移して、仕上げていく。
スケジュールは例年通りの流れだが、中身は変える。改めて「走り」を見直す。駅伝チームにも関わっている個人トレーナーの植松弘樹氏の指導で、新しい走法に取り組んでいる。「それをすることは初めてですね。僕は僕でやっていたこととリンクしていたので、やりたいなと思って、走りではそれを重点的にやっています」と説明した。
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地面からの反発力をより効果的にもらいたい狙いがある。4年連続の盗塁王に輝き、衰え知らずの健脚を誇るが、年齢とともにパワーダウンはしていく。「反発って理解はできていてもなかなかできない。プレーの中で意識するのはすごく難しい。でも、それをできる体であることが大事だと思う。年齢を重ねても、走っていけるような体でありたい」。走攻守の根幹だからこそ、土台の部分を一番大事にする。
来年で32歳。初めて取得したFA権を行使せずに5年契約で残留。野球人生が新しいフェーズに入る。走りに改めて目を向けることは、大きな意味を持つ挑戦となる。【柏原誠】
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