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九州アジアリーグの佐賀アジアドリームズは29日、野球アカデミーをカンボジアに開校することを発表した。
来年1月16日、同国中央部のコンポントム州の私立学校に「ドリームズ野球アカデミーカンボジア校」を設立する。日本のプロ野球チームがアジア地域にアカデミーを開くのは初の試みだ。
ドリームズの監督は元ロッテ投手の香月良仁氏(41)。12月に同地を訪れ、子どもたちに野球指導を行った。6歳から12歳まで、およそ100人が参加。はだしで走り回る姿に、香月氏は「運動能力は日本より高いのでは」と思ったという。
アカデミーでは、まずは体の動かし方からスタートする。「そこから野球を教えていきますが、それだけでなく、あいさつ、チームワーク、他人を尊重する気持ちなども伝えたい。“野球”を輸出することで、世界平和につながればと思っています」。さらに、その先に描くものがある。
「将来的にはアカデミーで育った選手がドリームズに入り、さらにNPB、MLBと進むルートを作れれば」
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佐賀アジアドリームズは九州アジアリーグ準加盟。佐賀を拠点に活動しており、25年シーズンはインドネシア、スリランカ、フィリピン、カンボジア、パキスタン、タイ、ベネズエラ、ドイツ、日本の計9カ国の選手が集まった。11月には西武と業務提携契約を締結。NPBとのつながりもできている。
カンボジアの選手は、アカデミーができるコンポントム州出身。ドリームズで手にしたお金をもとに、母国で新しいオートバイを購入した。それを見た地元の子どもたちは「ドリームズに入りたい」と声を上げたという。日本へ、佐賀へ行って成功したい。野球でお金を稼げる人生を−。“佐賀ドリーム”となっている。
香月氏は「野球がメジャーな日本と違って、カンボジアには、幼少期からの育成システムはもちろん、幼少期からスポーツそのものに触れる機会が少ないのが現状です。カンボジアをスタート地点とし、各国に野球アカデミーを創設していこうと思っています。そうすることで、子どもたちが野球を続け、プロアスリートとしてお金を稼げるようになるという新たなストーリーを作りたいと考えています。野球をすることで人生を豊かにして欲しいと思っています」と活動の意義を訴えた。
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