企業のメインバンク、「三菱UFJ銀行」が17年連続トップ ネット銀行では?

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2025年12月30日 06:10  ITmedia ビジネスオンライン

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企業のメインバンクはどこ?

 帝国データバンクは、企業が「メインバンク」と認識する金融機関について分析した。その結果、最も多くの企業に選ばれていたのは「三菱UFJ銀行」だった。


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●メインバンクとして最も多く使われている銀行は?


 三菱UFJ銀行をメインバンクとしている企業は9万2891社で、2009年の調査開始以降、17年連続でトップとなった。ただし、全国シェアは6.18%と前年から0.15ポイント(607社)低下し、16年連続でシェア縮小となっている。


 2位は「三井住友銀行」で7万5280社(シェア5.01%)。前年から223社減少した。3位の「みずほ銀行」(6万80社)も363社減った。メガバンク(都市銀行)上位3行をメインバンクとする企業数は、前年比で1193社減少した。


 一方、大手5行のメガバンク(都市銀行)のうち「りそな銀行」(3万1146社)と「埼玉りそな銀行」(1万8026社)は、ともに社数を増やした。


 2024年時点で、メインバンクとする企業が1000社以上ある金融機関のうち、前年から最も社数を増やしたのは「GMOあおぞらネット銀行」(1283社)で、597社増加した。純増数でネット銀行が首位になるのは、調査開始の2009年以降初めてだ。


 このほか、ネット銀行では「住信SBIネット銀行」(1268社)が316社増やし、4位にランクインした。


 業態別では「地方銀行」が39.76%と最も高いシェアを維持したが、前年から0.52ポイント減少し、7年ぶりに3割台となった。


 2024~2025年調査にかけて、地方銀行からメインバンクを変更した約4000社を分析すると、変更先として最も多かったのは「信用金庫」(44.55%)だった。以降「第二地方銀行」(22.84%)、「メガバンク」(18.10%)、「信用組合」(6.86%)が続いた。


 このほか「信用金庫」「メガバンク」「第二地方銀行」「信用組合」ではいずれもシェアが低下した。帝国データバンクは「信用金庫では『ゼロゼロ融資』への対応で存在感を増した一方、同融資の返済が進んだ企業が離脱した可能性がある」と指摘した。


 一方で「ネット銀行」は0.08ポイント、ゆうちょ銀行などの「その他金融機関」は0.03ポイントと、それぞれシェアを伸ばした。


●ネット銀行で最もシェアが高かったのは?


 実店舗を持たず、インターネットバンキングなどを主力とする「ネット銀行(新形態の銀行)」のシェアが拡大している。ネット銀行のメインバンクシェアは2025年で0.38%(前年比0.08ポイント増)となり、社数は5429社に達した。2015年と比べると、6.5倍に増加している。


 ネット銀行に限って見ると「楽天銀行」(1521社)がシェア0.10%でトップとなった。以降「PayPay銀行」(1299社)、「GMOあおぞらネット銀行」(1283社)、「住信SBIネット銀行」(1268社)が並び、上位4行でネット銀行全体の約99%を占めた。


 2024年からメインバンクをネット銀行に変更した170社を調べると、流入元は「メガバンク」(55社)が最多で、「地方銀行」(35社)、「信用金庫」(29社)が続いた。


 主要なネット銀行10行をメイン・サブバンクを問わず、いずれかの取引金融機関として利用している企業は2025年時点で1万6037社となり、2015年から4.6倍に増加した。


 本調査は、10月末時点の企業概要データベース「COSMOS2」(約150万社収録、特殊法人・個人事業主含む)をもとに分析した。一企業で複数の金融機関を利用している場合は、最上位として認識している金融機関をメインバンクとした。



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