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2026年01月05日 14:10 ITmedia PC USER

HHOは1月5日、AIボイスレコーダー「TALIX & DingTalk A1」の予約受付を開始した。デジタル製品ブランド「TALIX」とインテリジェントワークプラットフォーム「DingTalk」が共同開発した製品で、17日に発売する。価格は3万2800円だ。
発売直後は、Amazonや楽天などではセール価格として2万6800円で販売される。また、TALIX公式サイトでの先行予約分は数量限定で2万1800円(超早割)からとなっている。
●USB Type-Cでの直接充電が可能なカード型AIボイスレコーダー
このA1は、「Plaud Note」シリーズや「Notta Memo」といった、先行製品と同様のカード型AIボイスレコーダーだ。
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本体サイズは約60(幅)×91.6(奥行き)×3.8(厚さ)mmで、他のカード型製品と比較すると一回り大きく、重量も約40.8gだ。約30gの競合製品と比べると10gほど重くなっている。
これらの違いの一因となっているのがバッテリー容量だ。本製品は660mAhとカード型のAIボイスレコーダーとしては大容量で、連続録音が約45時間、待機時間が約60日という長い駆動時間を実現している。
充電にUSB Type-Cを利用するのも特徴だ。類似製品は専用の充電ケーブルを使用するのがほとんどだが、A1はUSB Type-Cポートを搭載しており、変換アダプターなどが不要で直接充電できる。汎用(はんよう)的なUSBケーブルだけで充電可能なのは、外出先でのバッテリー切れに対する安心感がある。
本体表面には電源ボタンを兼ねた録音ボタンと音声ボタンがあり、その横には0.95型のカラーディスプレイを備えている。ディスプレイにはバッテリー残量に加え、録音状態などが日本語で表示されるため、アイコンのみの表示に比べて動作状況を一目で把握しやすい。
A1をMagSafeに対応した専用ケースに入れれば、対応スマートフォンの背面に貼り付けることが可能だ。なお、この手のモデルではいつものことだが、Appleの「iPhone」やGoogleの「Pixel」シリーズなどでは問題なく装着できるものの、サムスン電子の「Galaxy Z Fold 7」などではカメラが邪魔で装着できない。
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●独自の音声認識モデル「Fun-ASR」を搭載
A1の基本的な使い方は、録音ボタンを2秒長押しで録音開始、録音中に2秒長押しで録音停止となる。録音範囲は約5〜8mをカバーし、全指向性マイク5基と骨伝導マイク1基の組み合わせにより、スマートフォンの通話も録音にも対応する。通話録音モードへの切り替えは、自動で行われる仕組みだ。
録音終了後、データは自動的にスマートフォンに同期される。なお、PLAUDなどは自動的にクラウドにアップロードされるが、A1はユーザーが許可しない限りアップロードは行われず、データはスマートフォン内に保存される。この状態でも文字起こしなどのAI機能は利用できるが、デバイス間の同期はできないので注意が必要だ。
AIボイスレコーダーは、文字起こしにOpenAIの「Whisper」を使うものも多いが、A1は40万時間以上の日本語音声データを追加学習させた独自の音声認識モデル「Fun-ASR」を採用する。「あー」「えーと」などのフィラー(不要語)の除去に対応する他、方言や15の専門分野における業界用語にも対応するという。
今回、試用期間中に発表会などで実際に利用する機会がなかったため、以前に録音したものをPCで再生し、それを改めて録音するという方法で試したところ、文字起こしの精度は良好だった。固有名詞は正しく変換できていない部分もあるが、文脈の把握には十分なレベルである。
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独自の辞書機能を活用し、頻出する固有名詞を登録しておくことで、実用性はさらに高まるだろう。また、アプリを併用することでリアルタイムの文字起こしや翻訳も可能となっている。
●DeepSeekやQwenを選択できるAI要約機能
文字起こしと同時にAIによる要約も行え、こちらは使用するAIモデルを「Qwen3-253B」「Qwen Qvq-plus」「DeepSeek-R1(32B)」「DeepSeek-R1(671B)」「DeepSeek-V3(671B)」から選べる。
QwenやDeepSeekが選択できる反面、GPT-5やGeminiなどを選べないのは、選択肢の幅という点でやや物足りなさを感じる人がいるかもしれない。もちろん、文字起こしや要約はテキスト/PDFでエクスポートが可能だ。
●ユニークな音声メモ機能
A1のユニークな機能として「音声メモ」がある。音声ボタンを長押ししている間だけ録音され、離すと終了するこの機能は、ふとしたアイデアを記録するのに適している。
録音データはDingTalkアプリ内の「私」チャットに同期され、必要に応じて後から文字起こしを行える。部分的に中国語に翻訳されてしまうことがあるのが気になるが、内容自体は概ね理解できそうだ。
A1をスマートフォンの背面に貼り付けて持ち歩くのであれば、そのままスマホで録音するか、直接入力してした方が早い気もするが、スマホを操作せずに長押しだけで録音できる点は便利だろう。
●有料のサブスクリプションも用意
文字起こしは月300分(A1購入ユーザーは3カ月1200分追加の1500分)までは無料で利用できる。それ以上が必要な場合は、月額2480円からのサブスクリプションが必要になる。なお、購入特典として、Proプランを3カ月間無料で利用可能だ。
●ハードウェアの完成度は高いが気になるところも
TALIX & DingTalk A1は、ハードウェアとしての完成度が非常に高い。特にUSB Type-Cを標準で備えることにより直接充電が可能で、さらにディスプレイによる状態表示は既存のカード型AIレコーダーが抱えていた「充電の面倒さ」や「動作の不透明さ」という課題を解決している。アプリについても、AIボイスレコーダー機能の他に、メールやチャットなどのメッセージ機能もあり非常に多機能だ。
ただし、それらの機能を最大限に活用するには、アリババグループが提供するビジネスプラットフォーム「DingTalk」のアカウントが必須となる。DingTalkは「中国版Slack」とも称される多機能ツールであり、A1はそのエコシステムの一部として設計されている。
日本国内でも一部企業で導入されているようだが、個人ユーザーがボイスレコーダー機能だけを目的に導入する場合、アプリの多機能さがかえって煩雑に感じられる可能性はありそうだ。
A1を機にDingTalkが普及する、というのはなかなか難しいとは思うが、先にも書いた通りAIボイスレコーダーとしては高い水準でまとまっている。特に従来のAIボイスレコーダーの充電回りに不便を感じているのなら、試してみる価値はあるだろう。
※プレスリリースの修正が入ったため、無料の文字起こし時間について修正を反映しました(2026年1月5日20時30分)。
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