0
2026年01月07日 14:11 ITmedia PC USER

2024年10月に発売された「Amazfit T-Rex 3」は、そのタフネス性能とコストパフォーマンスの高さが評価され、全世界で35万台超を出荷している。それから約1年、さらなる頑丈さと機能性を追求した上位モデル「Amazfit T-Rex 3 Pro」が2025年9月に発売された。
価格は、T-Rex 3の3万9900円に対してT-Rex 3 Proは5万9900円となる。2万円の価格差があるが、それに見合う進化はあるのだろうか。今回はT-Rex 3 ProをT-Rex 3と比較しつつ、その実力をチェックしてみた。
●見た目の高級感と頑丈さがアップした新モデル
まずは外観の違いから見ていこう。T-Rex 3ではステンレススチールだったベゼルが、T-Rex 3 Proではチタン合金に変更されている。また、ディスプレイガラスもゴリラガラスからサファイアガラスへと強化された。デザイン自体はT-Rex 3の八角形ベゼルを踏襲しているが、チタン特有のマットな質感が落ち着いた高級感を醸し出している。
|
|
|
|
ラインアップは従来の48mmサイズに加え、新たに44mmサイズが追加されたのもトピックだ。これまでのT-Rexシリーズは「デカくてゴツイ」のがアイデンティティーでもあったが、手首の細いユーザーや女性にとってはハードルが高かったのも事実だろう。44mmモデルの登場により、より幅広い層が選択肢に入れられるようになりそうだ。
カラーバリエーションは、T-Rex 3がベルトのカラー違いで3モデル用意されていたが、T-Rex 3 Proはベゼルのカラーがブラックとゴールドの2色展開となる。これにベルトカラーとの組み合わせで、48mmモデルが2モデル、44mmモデルが3モデルの計5モデル展開となっている。
今回試用したのは、48mmのタクティカルブラックだ。
ベルトは従来から変わらずシリコン製で、装着感は良好だ。ただ、本体への接続方法が変更になっている。T-Rex 3はベルト交換に専用ツールが必要だったが、T-Rex 3 Proは一般的なスライド式のバネ棒に変更された。アタッチメント不要で市販の22mm幅ベルトを装着できるようになったのは、地味ながらユーザーにとってはうれしい改善点だ。
●ディスプレイ輝度は3000ニトに向上
|
|
|
|
ディスプレイは1.5型のAMOLEDを採用している。解像度は480×480ピクセルでT-Rex 3から変更はない。しかし、最高輝度はT-Rex 3の最大2000ニトから、最大3000ニトへと引き上げられた。
正直なところ、2000ニトでも直射日光下での視認性に不満はなく、3000ニトになったと言っても、直接並べて比較しなければ差は感じないだろう。とはいえ、真夏のビーチや雪山のような照り返しの強い環境では、違いを感じられるのかもしれない。
使っていて気になったのは、指紋の付着だ。ディスプレイ表面にはサファイアガラス本来の光沢と、透明感を引き出すためにあえて追加コーティングを施していないとのことだ。これにより発色が良くなり、コーティングが傷つくことによる白濁などを防げるメリットがある反面、他のスマートウォッチよりも指紋は目立つ印象だ。気になる人は保護シートの導入を検討してもいいだろう。
●スピーカーを内蔵し通話や音声ナビが可能に
機能面での大きな変化として、スピーカーの内蔵が挙げられる。T-Rex 3はマイクを搭載しており、音声アシスタントの「Zepp Flow」を利用できたが、応答は画面表示のみだった。これに対してT-Rex 3 Proはスピーカーを備えており、Zepp Flowの応答を音声で聞けるだけでなく、Bluetooth経由での通話も可能になった。
|
|
|
|
アウトドアシーンではスマートフォンをバッグに入れていたり、ポケットに入れていたりすることも多いと考えられるので、手元で通話を行えるのは単純に便利な機能だろう。さらにワークアウト中のナビゲーション音声や、ラップタイムのアナウンスもスマートウォッチで流すことができる。
また、日が差さない森の中や、早朝や夜間でのトレーニング時にも便利なライト機能も搭載されている。白色と赤色の2色を切り替えられるだけでなく、白色光は4段階で明るさを調整可能だ。SOSモードをオンにすると、ライトがSOS点滅する機能も備えている。
●ウォッチ単体でのルート作成に対応
T-Rex 3で好評だったオフラインマップ機能も強化されている。ベースマップや等高線マップの表示に加え、T-Rex 3 Proではウォッチ単体でのルート生成に対応した。
YAMAPやヤマレコのGPXデータを取り込んでナビゲーションさせる機能も健在だが、マップデータをダウンロードしておけば、目的地を設定するだけで最適なルート(往復ルートなど)を自動で計算してくれる。
加えて、マップ上から周辺のコンビニとトイレを検索できるようになった。宿泊先でのウォーキングや、出先でふと思い立ってルートを決めるようなシーンでは、重宝するかもしれない。
なお、オフラインマップを使わなくても、当然ながら経路の記録は可能だ。T-Rex 3から変わらず、木々が生い茂る山の中でも正確な測位が行えるデュアルバンド円偏波GPSアンテナ技術を搭載する。アメリカのGPS、ロシアのGLONASS、EUのGalileo、中国の北斗(BeiDou)、日本のみちびき(QZSS)、インド周辺を対象としたNavIC(ナブアイシー)の6つの測位システムに対応している。
●日々のコンディションを可視化する「BioCharge」
ヘルスケア機能については、T-Rex 3の機能をそのまま引き継いでいる。センサーには「BioTracker PPG」を搭載し、心拍数/血中酸素レベル/ストレスレベル/睡眠の質を24時間モニタリングが可能だ。
特に役立つのが「BioCharge」スコアだろう。これは睡眠の質/心拍変動(HRV)/ストレスレベル/活動データなどを分析することで、一日の体のエネルギー変化を測定し、体のエネルギー状態を評価するというものだ。
BioChargeは、一晩ゆっくり眠り、朝起きたときに最も高くなる。日中の活動によって徐々に減っていくが、昼寝やリラックスなどによって回復する。常に高い数値をキープしなければいけないものではないが、朝に数値が低かったり、数日低い値が続くような場合には休息を考えるなど客観的な判断の材料にはなるだろう。
測定データはコンパニオンアプリ「Zeppアプリ」で詳細に確認でき、AppleヘルスケアやGoogleのヘルスコネクトと連携させることも可能だ。
●長時間のバッテリー利用が可能
バッテリー駆動時間は、標準的な使用で最大25日間(48mmモデル)とアナウンスされている。T-Rex 3の27日間と比べるとわずかに短くなっているが、輝度の向上などを考えると誤差の範囲だろう。また、「標準的な使用」はかなり限定的な使い方なので、ここまで持つことはまずないと思っていい。
ハードな使用でのバッテリー駆動時間は最大10.4日間となっており、こちらの方が実際の使用イメージに近い印象だ。数日装着してみたところ、1日当たり約10〜15%のバッテリー消費となっていた。
使用条件としては、画面の常時表示オン/1日約120分のウォーキング(GPS使用)/1日約8時間の睡眠モニタリング/各種通知をオンという状態だ。GPSの使用は、1時間あたり2〜3%のバッテリーを消費したので、この使用が少なければ10日以上は持ちそうだ。
いずれにしろ、2〜3日の旅行や出張であれば、充電の心配はしなくて済むだろう。充電には、専用の充電台を使用する。T-Rex 3と同じくケーブル分離型で、ケーブル自体は付属していない。
●まとめ
Amazfit T-Rex 3 Proは、T-Rex 3の「あと少しこうだったら」という部分をきっちりと埋めてきたモデルだと言えるだろう。素材の高級感、サファイアガラスの安心感、そしてスピーカーの内蔵による利便性の向上などだ。これらに2万円の価値を見いだせるなら、迷わずT-Rex 3 Proを選ぶべきと言える。特に、アウトドアでハードに使う人にとっては、サファイアガラスとチタンベゼルの頑丈な組み合わせは魅力だろう。
一方で、基本機能としてのトラッキング精度やバッテリー性能に大きな差はないため、コストパフォーマンスを最優先するなら、依然としてT-Rex 3も強力な選択肢だ。予算と用途に合わせて選んでほしい。
|
|
|
|
|
|
|
|
Copyright(C) 2026 ITmedia Inc. All rights reserved. 記事・写真の無断転載を禁じます。
掲載情報の著作権は提供元企業に帰属します。

暴行動画拡散と「私刑」重い課題(写真:ITmedia Mobile)196

暴行動画拡散と「私刑」重い課題(写真:ITmedia Mobile)196