第41回太宰治賞受賞作、栗原知子『フェイスウォッシュ・ネクロマンシー』書籍化

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2026年01月07日 21:30  リアルサウンド

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『フェイスウォッシュ・ネクロマンシー』栗原知子(筑摩書房)

 栗原知子による『フェイスウォッシュ・ネクロマンシー』(筑摩書房)が1月15日(木)に発売される。


【画像】第41回太宰治賞を受賞した『フェイスウォッシュ・ネクロマンシー』


 応募総数1478篇の中から第41回太宰治賞を受賞した『フェイスウォッシュ・ネクロマンシー』が書籍化。本作の主人公は、息子の不登校に悩む40代パート主婦の「私」。美容品を扱うお店で洗顔料のテスターを使用したその日から、祖母の霊を降ろせるようになる。掃除に打ち込む「私」の傍らで、もの言わぬ祖母は何を感じているのか。夫との会話、中学生の息子への接し方、降霊というバグ、「生活する」ってどんなだっけ。掃除用具と洗顔料と思い出を携え、「私」が寒い冬を超えていく。


 著者の栗原知子(応募時の前田知子から筆名変更)は20年ほど前に詩人としてデビュー(2001年「ユリイカの新人」に選ばれ、02年に詩集『シューティング・ゲーム』、12年に詩集『ねこじゃらしたち』(ともに思潮社)を刊行)。その後、出産・育児を経て、詩ではなく小説を書きはじめる。選考委員の中島京子、津村記久子も絶賛。主人公たちは人生の踊り場で来し方を振り返り、自分なりのやり方で自らの生を肯定している。


 審査員の中島京子は「当人にとっては切実な体験が、少しのおかしみとペーソスを伴って描出される。そのいちいちの言葉の選び方に、ものを書く人らしい丁寧さを感じて、わたしはこの作品を推した。」とコメントした。


■著者情報
栗原知子(くりはら・ともこ)
1975年、宮城県栗原市に生まれる。明治大学文学部卒。2001年「ユリイカの新人」に選ばれる。02年に詩集『シューティング・ゲーム』、12年に詩集『ねこじゃらしたち』(ともに思潮社)を刊行。13年、千葉市芸術文化新人賞を受賞。2025年、「フェイスウォッシュ・ネクロマンシー」にて第41回太宰治賞を受賞。千葉県在住。


(文=リアルサウンド ブック編集部)



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