限定公開( 2 )

福井県は1月7日、職員へのセクハラ疑惑で2025年7月に辞職した杉本達治元知事を巡り、同氏によるセクハラがあったことは明らかとする調査報告書を公開した。スカートに手を入れるといった身体的な接触の報告があった他、LINEなどによる性的なテキストメッセージの送付を確認したという。メッセージについては、具体的な文面も一部公開した。
問題は25年4月、公益通報窓口への通報から発覚した。県は実態を調査したが、専門的な判断が必要として、特別調査委員会を組成。同委員会は9月24日から26年1月6日にかけて、杉本元知事や通報者、関係者に聞き取りしたり、関係書類を確認したりした他、県の全職員約6000人にもメールで調査を実施した。結果、セクハラを裏付けるテキストメッセージ約1000通や、情報提供者の供述を踏まえ、杉本元知事にセクハラに当たる言動があったことは明らかと結論付けた。
報告書によれば、杉本元知事は「大切な〇○ちゃんと二人きりでゆっくりと回りに気を遣わずお話がしたいです」「〇〇ちゃんの一言で勃起しちゃったよ」「甘えた〜い」(いずれも絵文字は省略)といった文言に加え、以下のようなテキストメッセージを送っていたという。その他、スカートに手を入れたり、両足の間に足をからめたりしてきたといった被害供述もあったとしている。
被害女性に当時の感情を聞いたところ、「杉本氏から、恋人のように愛してほしいという愛情を求める性的なテキストメッセージを何度も受信し、恥ずかしく屈辱的であった」「自己の尊厳が非常に傷つけられたと述べ、杉本氏は被害者らの仕事を『応援している』などとテキストメッセージに記載するが、人事権をちらつかせているようにも思えた」といった回答もあったとしている。
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報告書によれば、杉本元知事は「テキストメッセージを送った当時はセクハラに当たるとの認識はなかったが、今回調査を受けてよく考えてみたらセクハラであるとの認識に至ったなどと弁解した」としているという。しかしメッセージの中には明らかに性的な表現を用いたものや、セクハラを自認するような内容のものもあることから、同委員会は「弁解を信用することはできない」としている。
事案の原因としては「セクハラの防止を率先して実践すべき職責にある者としての自覚の著しい欠如」と「私的コミュニケーションツールの安易な使用」「管理職のセクハラに対する問題意識の希薄さや対応の不適切さ」などがあったと分析。さらに人事課にハラスメント相談窓口があったにもかかわらず、通報者がその存在を知らなかったことから「内部通報体制の機能不全」もあったと指摘している。
同委員会は総じて福井県庁にセクハラの被害を通報しにくい組織風土があったとし、被害者の安全確保やハラスメント防止研修の充実、相談体制の強化を提言している。
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