
阪神ドラフト1位の立石正広内野手(22=創価大)が15日、陸上界のスペシャリストから走塁の極意を学んだ。兵庫・尼崎市内の2軍施設SGLで新人合同自主トレが行われ、110メートル障害の元日本記録保持者で筑波大准教授の谷川聡(さとる)氏(53)が臨時コーチとして来訪。体幹や正しい筋肉を使った、故障しない走法のレクチャーを受けた。未知数なプロ1年目も“走り方改革”でフル回転の準備を整える。
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黄金ルーキーに“メス”が入った。新人合同自主トレに、3年連続で谷川コーチが来訪。ハードルやメディシンボールを使ったトレーニング、さらにSGLの「大物坂」にマーカーを置いて、小刻みにダッシュするなど特殊なランメニューが数多く組まれた。立石は「加速感もいつもと違う感じで走れました」と実りある時間を過ごしたようだ。
筑波大の准教授を務める谷川コーチは、110メートル障害の元日本記録保持者。同大学の陸上部で多くのランナーを指導しており、他競技でも現役サッカー選手の三笘薫、久保建英らを指導してきた。この日は主に体幹や全身の筋肉を正しく使うことで、楽な走り方が身につくことなどをレクチャー。立石については楽に走ることでより状態を上げられるとみており、同コーチは「ケガのリスクが一番(抑えられる)」とメリットを説明した。
体に負荷がかかる走り方では、故障のリスクが高まる。立石自身も「一番そこが大事かなと思います」と理解していた。「どこか力を抜いてたら、足が置いていかれてどんどん腰が反ってしまう。いろんな悪い連鎖があると思う。そういう意味でちゃんと体の中でとらえるっていうのは大事かなと思います」。ドラフト1位として、鳴り物入りで入団。未知数なプロ1年目は、走り方改革でフル回転を目指す。谷川コーチは「1〜2カ月うまくいって、2カ月半ぐらいすると具合が悪くなると思う。それに向けて準備しておかないといけない。自分の引き出しが多い方がすごく息が長くなるし、いろんなチャンスがつかめる」と説いた。
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正しい走り方が身につけば、当然スピードアップにもつながる。立石の50メートル走タイムは6秒0。谷川コーチは「(もっと)速くなる」と断言した。立石自身、1年目の目標に2桁本塁打を掲げており、同時に2桁盗塁まで達成できれば、球団では48年の別当薫以来2人目で、2リーグ制後は初となる。「いかに楽に、速く、効率よく走るかは、これからも意識したい」。若き虎の背番号「9」が、打って走って旋風を起こす。【只松憲】
◆2桁本塁打&2桁盗塁の新人 22年に10本、10盗塁の野村勇(ソフトバンク)が最後で、過去22人が記録している。阪神では1リーグ時代の48年に13本、16盗塁の別当しかおらず、今年達成者が出れば78年ぶり2人目になる。
◆谷川聡(たにがわ・さとる)1972年(昭47)7月5日生まれ、東京都出身。都立八王子東、中大を卒業後に筑波大大学院に進学。ミズノに所属していた04年、アテネ五輪に110メートル障害日本代表として出場、13秒39の日本記録(当時)を樹立した。日本選手権で5度優勝の実績を持つ。現在は筑波大准教授で、同大陸上競技部の副部長とコーチを務める。
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