「推定無罪」小川晶市長、出直し“圧勝”で市民が語る『勝因』再始動に見た“緊張”と“軌道修正”

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2026年01月20日 10:10  週刊女性PRIME

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群馬県前橋市の市長に出直し選挙で返り咲いた小川晶氏

「とにかく働いて働いて、みなさんに結果でお返しをしていきたいと思っております」

 と、どこか聞き覚えのある勝者の弁を語ったのは小川晶氏。群馬県前橋市の市長に出直し選挙で返り咲いたその人だ。昨秋、年上で既婚の男性幹部職員と複数回のラブホ密会が報じられて“お騒がせ女性市長”と非難を受けながらも、1月12日投開票の選挙で6万2893票を獲得。次点の弁護士・丸山彬氏(40)ら無所属新人4人を蹴散らした。

投票しなかった有権者は「顔も見たくない」

 市議会の自民党系2会派や山本一太県知事、県選出の国会議員らが応援する丸山氏に1万票以上の大差をつけ、自身の前回選挙の得票も上回る圧勝だった。

 市内各所で有権者に話を聞くと、再選の裏側が見えた。

 まず小川氏に投票しなかった有権者の話。

「男と女が人目を忍んでラブホテルに何度も行っていたのだから、肉体関係があったと思われるのは当たり前でしょ?小川さんも男性職員も男女関係を否定しているけど通りませんよ。“モーテル市長”と呼ばれたりして本当に恥ずかしい。

 小川さんは独身だけど、男性職員は妻帯者だから“不倫”を認めるはずがないじゃないですか。男性職員の家族がかわいそう」(専業主婦の80代女性)

「小川さんは弁護士ですから“何もなかった”という言い訳が通用しないことはわかっていたはずです。ラブホテルで密会する状況をつくり出しておきながら、まるで自分は被害者だと言わんばかりの立ち振る舞いですし、涙で同情を集めるなんて人として共感できません。選挙活動も“頑張ってるアピール”がすごすぎて、好感を持てませんでした」(会社員の40代女性)

「私は丸山のほうの“アキラさん”に入れたわ。小川さんは正直、顔も見たくない」(自営業の60代女性)

 小川氏も男性職員も、当初から一貫して不倫関係を否定してきた。人目を気にしなくて済むように受付のないラブホに入り、室内では男性職員に仕事やプライベートの相談に乗ってもらっていたなどと弁明した。すんなり収まるはずもなく、市には抗議の電話が殺到。男性職員は、市の業務を妨害して市民の信頼を損なったとして停職6か月の懲戒処分を受け、昨年12月末で依願退職した。

 市議会は小川氏に辞職勧告するとともに、市長不信任決議案の提出準備を進めたが、提出前に小川氏が辞職して出直し選挙となっていた。

ラブホ密会「気にしていない」ドライな市民も

 ラブホ密会を問題視する有権者がいる一方、小川氏に投票した有権者は言う。

「怪しいといえば怪しいけど、不倫の証拠はありませんよね。人生経験豊かで頼りがいのある男性職員に相談に乗ってもらっただけかもしれないじゃないですか。証拠がないのだから推定無罪でしょう。

 それなのに山本知事は“クロ”と決めつけてさんざんバッシングし、まるで弱い者イジメですよ。群馬県は保守王国で自民党が強く、初の女性市長となった非自民の小川さんを引きずり下ろしたいだけではないかと思ったんです」(元パートの80代女性)

「不倫疑惑どうこうよりも、山本知事のやり方が気に食わなくて。ここぞとばかりに小川さんを叩きまくって、前橋市のイメージを落としたなどと批判していたけど、県知事のほうがよほどイメージ悪いよ。イジメみたいなことをして。部下とホテルで密会していたというのは、あまり興味がないね」(タクシー運転手の60代男性)

 公私を分けて考える有権者も数多く、

「別に大きな罪を犯したわけではないから、ラブホ密会は気にしていません。政策を一生懸命やっている方だし、頑張ってほしいです」(専業主婦の40代女性)

 などとドライだった。

 小川氏は選挙戦で1年9か月にわたる市政の実績として、小・中学校の給食費無償化や高校生のバス定期代半額補助、ひとり親家庭などの大学受験料補助、訪問型産後ケアの無償化、成人歯科検診の対象拡大などを掲げて戦った。

 小川氏の支援団体まえばし「市民の会」の松村健助事務局長は、スキャンダルと選挙戦をこう振り返る。

「支援者らにお詫び行脚する防御選挙でした。私は小川氏の県議時代からの付き合いですし、小川氏の父親と同い年ですから父と娘のようなものなんです。“ホテルには行ったけど男女関係はありません”と言う娘を信じることにしたんです。そうはいっても気にはなるので支援者男性と3人で現場のホテルをこの目で見に行きました。

 ラブホによくあるチャラチャラしたムードはなく、海外のモーテルみたいな雰囲気なんです。休憩代金を払って会議してから帰宅しましたよ。小川氏はスキャンダルにもめげず、よく戦い抜いたと思います」

市議会の最大会派は「協力します」

 再選が決まっても、小川氏の意向で万歳はなしだった。

「私も再選時、会場で挨拶に立ち、小川氏に注文をつけました。気配り、目配り、市民目線を忘れないでほしいと。それだけで満足せず、経済界の人とも交流するよう求めました。真摯に受け止めてくれたはずです。真冬の選挙戦を終えてなお体調は万全で、翌朝には街頭に立って挨拶しました。襟を正していい再スタートを切ったと思います」(松村氏)

 市役所のムードに変化はあったのだろうか。複数の市職員に話を聞くと、以前とほぼ変わりないという。

「騒動前から人気もありましたし、政策もちゃんとしていたので再選は不思議ではありません」(30代の女性職員)

 と評する声がある一方、

「同僚とは“再選したね〜”程度しか話していません。騒動のときは対応などで大変でしたが、私たちは仕事をするだけです」(30代の男性職員)

 と冷静な声も。市議会との関係はどうなるか。最大会派の自民党系・前橋高志会の小曽根英明幹事長はこう話す。

「小川市長は市民の負託を受けたわけですから尊重しないといけません。いたずらに混乱を招くようなことはしないつもりです。議会は市政のチェック機関なので市長提案には是々非々で臨みます。

 われわれは選挙で対立候補を応援したこともあり二人三脚でいけるかどうかはわかりませんが、協力できるものは協力します。再選後の新年互礼会で対面した小川市長は緊張しているように見えました。私たちのほうも緊張していましたが……」

 市民は、小川氏が汚名を返上してあまりある奮闘を期待している。

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