
医薬品には必ず用法・用量が定められています。これは単に効果がある量を示しているわけではありません。「期待する効果が十分に発揮される量」であるとともに、「副作用が生じないような範囲」を示しています。つまり、それを逸脱して多めに服薬しても、それ以上の効果が得られることはなく、過量による副作用のリスクを増やしてしまうだけです。
1種類の医薬品を使用して効果がなかった場合は、その薬がそもそも病状に合っていなかったと考えるべきです。
症状別の薬なら組み合わせても大丈夫? 「成分の重複がないこと」が重要
一方で、市販されている風邪薬には、解熱剤、咳止め、鼻炎薬、去痰薬など、特定の症状を緩和する成分のみを含んだものもあります。「成分が重なっていないこと」を十分に確認する必要がありますが、これらの薬を症状に合わせて複数組み合わせて使用すること自体は、差し支えありません。薬局などで市販薬を購入する際は、薬剤師に確認するとよいでしょう。総合感冒薬の併用は避けるべき! 同じ成分の過量により、副作用リスクが増えるだけ
しかし、たいていの風邪は、複数の症状が同時に現れるものです。そのため、「風邪の諸症状に効く」と期待される複数の成分が配合された、いわゆる「総合感冒薬」を利用したほうが簡単です。|
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阿部 和穂プロフィール
薬学博士・大学薬学部教授。東京大学薬学部卒業後、同大学院薬学系研究科修士課程修了。東京大学薬学部助手、米国ソーク研究所博士研究員等を経て、現在は武蔵野大学薬学部教授として教鞭をとる。専門である脳科学・医薬分野に関し、新聞・雑誌への寄稿、生涯学習講座や市民大学での講演などを通じ、幅広く情報発信を行っている。(文:阿部 和穂(脳科学者・医薬研究者))
