「勝ちたいという気持ちを出せていけるのか」DeNA・東克樹が説く“BE A TEAM”の重要性

0

2026年01月27日 20:52  ベースボールキング

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

ベースボールキング

DeNA・東克樹(撮影=萩原孝弘)
 ベイスターズ不動のエース・東克樹。昨年は最多勝のタイトルに輝き、ローテーションの核としてフル回転した1年だった。だがチームは目標のリーグ優勝には届かなかった。



 今年こそ。相川新監督のもと悲願達成に向かう2026年シーズンのキャンプインを前に、球団施設DOCKで自主トレーニングを公開したあとに語った言葉は、エースの重責を感じさせるものだった。



 12球団で最も長くリーグ優勝から遠ざかっているという現実に、東は真っ向から向き合っている。チームには優勝を狙える力がある。しかし、何かが足りない。その「あと一歩」を埋めるために必要なものは何かをエースが示した。



◆ 勤続疲労を乗り越えるための「肉体改造」



 今オフ、東がまず取り組んだのは肉体改造。「正直3年間フル回転でやってきて、かなりのイニングや球数を投げてきていますから。自分が思っている以上に疲労が抜けきれていないところはあります」



 チームのために腕を振り続けてきた左腕には「勤続疲労」が蓄積していることは自覚している。4年目もマシンのように安定した数字を残し続けるため、彼はあえて12月に「筋量を上げる」というフェーズを設けた。



 「デッドリフトだと200キロ上げましたね。上半身も下半身も、アウターだけではなくインナーマッスルも、全体的にやりました」とハードワークを課した。見た目にもビルドアップされた体躯は、1年間、怪我なくローテーションを守り抜くという決意の現れだった。



 「僕が怪我をしたら大変なことになる。相川監督にもそう言って頂いています」という周囲の声。それをプレッシャーではなく責任として受け止め、自身の役割を「先発陣の柱として離脱しないこと」と定義。そのためにもオフの期間にコンディションを整え、キャンプでも「自分のペース」を守りきるプランも、自身の立場を理解しているからこそだ。



◆ 臨む新勢力の台頭



 しかし、エースひとりでの奮闘では、長いペナントレースは勝ち抜けない。しかも今季のベイスターズ先発陣は、大きな転換期を迎えている。左右の外国人投手が抜け、計算できる枠に大きな空白が生じている。



 東はこの状況を危惧しながらも、それ以上に大きな期待を寄せている。 「僕だけに責任を押し付けられたら苦しいです。それ以外の先発投手陣がどんどん食い込んでこないと、チームの底上げにはならない」



 東もTJ手術後は苦心の連続だった。ただ「そのチャンスを掴んで今がある」と自身の過去を振り返る。だからこそ今の空白をピンチではなく、若手や新戦力が入り込むための「最大のチャンス」と捉える。



 「先発ローテーション6人のうち4人が規定投球回数をクリアできるようになれば」



 新たな顔ぶれで形成する強固な先発陣の形成が、東にとってもチームにとっても理想の形となる。



◆ レギュラー陣を「追い詰める」存在の必要性



 東の視線は、投手陣のみならずチーム全体の空気感にも向けられている。



「今のレギュラーじゃない人たちが這い上がってきて、追い詰めていかないと。そうすることでチームは活性化しますし」



 自分を含めてと前置きしたうえで「ちゃんとやらないとヤバい」という緊張感がレギュラー陣にさらなる危機感を覚えさせる。それが結果としてチーム全体のレベルが底上げにつながる。



◆ 勝利への執念とは



 最後に東が強調したのは「行動」としての勝利への執念。契約更改でも若手の取り組みに苦言を呈していた。



 「勝ちたかったら準備の段階から行動に出ると思います。自分の成績だけで良かったら、勝とうが負けようかなんとも思わないですし」



 ペナント奪取のカギは「全員が優勝に向けて、勝ちたいという気持ちを出せていけるのか」と説いた東克樹。相川監督の掲げたスローガン“BE A TEAM”を創れなければ、“WIN IT ALL”は果たせない。そこはベイスターズ長年の課題でもある。



写真・文・取材=萩原孝弘

    ランキングスポーツ

    前日のランキングへ

    ニュース設定