【フィギュア】ミラノ五輪スペイン代表に非情通告、開幕1週間前に著作権問題でSP曲が使用不可

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2026年02月03日 01:02  日刊スポーツ

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トマスリョレンク・グアリノサバテ

【ミラノ2日=木下淳】開幕が迫る当地に、激震が走っている。フィギュアスケート男子のミラノ・コルティナ五輪(オリンピック)スペイン代表、トマスリョレンク・グアリノサバテ(26)に、開幕1週間前となる先月27日、国際スケート連盟(ISU)から「ショートプログラム(SP)曲の使用を許可できなくなった」と非情な通告があった。本人が明らかにした。今季は米アニメ映画「ミニオンズ」の楽曲を使用していた。


この日、グアリノサバテがインスタグラムのストーリーズを更新。著作権問題のため使用できなくなったことを打ち明け「(昨年)8月にISU Clickn Clearシステムを通じて必要な手続きを全て完了し、楽曲を提出した。シーズンを通しても、このプログラムで競技に臨んできた。しかし…。残念ながら、五輪開幕の数日前に『著作権の問題でプログラムの使用が許可されなくなった』という通知を受けた」と悲痛な叫びをつづった。


Clickn Clearとは、フィギュアスケートなど演技に音楽を用いるスポーツに向けて、ライセンス取得済み楽曲を提供するシステム。衝撃の通達を受けた本人は「人生最大の試合が間近に迫った先週の金曜日(1月27日)に知った。本当に残念。それでも、この試練に真正面から立ち向かい、状況を最善にするため、できる限りのことをするつもりだ。今季の応援には、言葉では言い表せないほど感謝している。全身全霊で氷の上に立って、ファンの皆さんと私が誇りに思えるようなプログラムをお届けすることを約束する」と新たなSP曲に変更して、急ピッチ調整する覚悟を示した。


スペインは団体戦の出場権(世界10チーム)を獲得していないため、個人戦だけ出場する。男子のSPは10日(日本時間11日)に行われる。フリーは13日(同14日)で、SPの上位24選手が進出できる。


この問題に、カナダのペア種目で世界選手権2度の優勝を誇り、日本の「りくりゅう」こと三浦璃来、木原龍一組のコーチ、ブルーノ・マルコット氏を夫に持つメーガン・ドゥハメルさんもリポストで反応。「何て問題なの! 彼は昨年の3月に五輪出場権を獲得した。このプログラムでシーズンを通して演技もし続けてきた。それがなぜ、五輪1週間前にしか「使えない」と伝えられないのか。ひどい。アスリートたちに、あまりにも不公平」と訴えた。


地元スペインのマルカ紙も、本人に電話取材し「ユニバーサル・スタジオが許可を拒否した」と報道。演技で組み合わせて使用する4曲のうち、最初の「ユニバーサル・ファンファーレ」が許されなかった。他の3曲も「ミニオンズ」をほうふつとする衣装と同様、承認待ちの状態になっていたという。ISUが今季導入した承認システムが、選手を保護しない重大な欠陥を抱えていることも厳しく批判している。


グアリノサバテは、同国カタルーニャ出身のスケーター。ハビエル・フェルナンデスの引退後、スペイン選手権で6連覇するなど国内最強だった。世界選手権は25年の20位が最高。五輪でもSPで結果を残せばフリーに進める立場にいた。


◆木下淳(きのした・じゅん)1980年(昭55)9月7日、長野県飯田市生まれ。鼎中時代に柔道で市3冠(男子55キロ級、無差別級、団体戦)。飯田高−早大4年時にアメリカンフットボールの甲子園ボウル出場。2004年入社。文化社会部時代の08年ベネチア映画祭でイタリア初出張。ミラノは2度目。東北総局ではJ1仙台や花巻東高の大谷翔平に密着。整理部を経て13年11月からスポーツ部。サッカー班で鹿島、浦和や16年リオ五輪と18年W杯ロシア大会の日本代表を担当。20年から五輪班で、夏季は東京五輪組織委とフェンシング、冬季は羽生結弦ら北京五輪のフィギュアスケートを取材。22年から悲願の柔道担当も23年からデスク。25年からDCI推進室と兼務。高校野球の甲子園取材は春2回夏3回。五輪は24年パリ大会を含め夏3回冬2回。取材パスはE、Es、ET、Ecの4種類を保有している。

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