
【ミラノ4日=木下淳】日本オリンピック委員会(JOC)が、味の素と26年ミラノ・コルティナ五輪(オリンピック)に設置した栄養サポート拠点「JOC G−Road Station(GRS)」の内覧会が当地で行われた。各競技の日本代表が、早くも入場待ちの待機列をつくるほど人気の施設に「潜入」。入手した献立(予定)も公開する。
16年リオデジャネイロ五輪から夏冬6大会連続の実施。冒頭、あいさつした日本選手団の伊東秀仁団長は「前回の北京は、ご存じの通り新型コロナ禍で選手村から自由に外出できなかった中、このGRSで日本食を食べて、癒やされて、元気になって大活躍できた」感謝した。
続けて「今回も味の素さんに提供いただいて、交流やリラックスの場として選手には役立ててもらえれば」と呼びかけ、冬季大会史上最多18個のメダル(金3銀6銅9)をつかんだ4年前の更新へ「今回も必要な場所」と断言した。
五輪のたびに開発されてきた特別メニューのミラノ版は「Power Gyoza DON」。当地在住のミシュラン2ツ星シェフ徳吉洋二氏の監修を受け、ポークギョーザと季節のイタリア野菜10種類を使って3日に1回、提供される。美しい羽根と焦げ色…焼き方まで指南されており、用意した約3000個で足りない場合は、フランス工場でも製造されている同社の商品が補充される。
4年に1度の勝負に人生を懸けてメダルを目指す選手に、ギョーザ丼や、ぶり大根などの主菜、竹の子の含め煮などの副菜、納豆、味の素ビクトリープロジェクト(VP)が誇るエネルギー豚汁、等々が届けられる。
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今回入手した1月31日から2月8日までの献立は、主菜を肉・魚から選べるようになっており、副菜も2種類とベストな栄養バランスでセレクトされたものになった。日本から米800キロなど物資6トンを輸送し、計5000食分を準備。無洗米は昨年10月に船便で運送して、この時を待っていた。
スピードスケート男子の新濱立也(高崎健康福祉大職)を担当する、味の素VPの松井聡サポートディレクターは「ギョーザのパリッと、あんかけのトロッで心も体も元気に。日替わりの和軽食でも、飽きずに戦略的に、必要な栄養素を摂取してほしい。毎日、来ていただきたい」と笑顔でオリンピアンを迎えている。
今冬の拠点は、選手村から徒歩5分、居住棟からでも10分弱という好立地を、約2年半前からの粘り強い交渉で押さえたという。1度に最大24人まで対応可能だが、早くも満席となり、待機列ができたほどだ。前日も、スケートのスピードとショートトラック、アイスホッケー女子の各代表が満喫した。
開設に先立ち、極めて異例の取り組みも形にした。日本選手団1人1人の挑戦をアミノサイエンスで後押しする味の素VPとして、初めて日本代表138人の味覚を調査。運動の前後で変わることが分かり、状況に応じたメニューやタイミングで提供、より栄養補給の精度を高めている。
今回も「協力」として尽力する味の素社は、松井氏や、フィギュアスケート女子の坂本花織を支える高柴瑠衣サポートディレクターに調理スタッフ、広報も含めて総勢21人でTEAM JAPANを後押し。スノーボードなどの会場リヴィーニョに加え、渡部暁斗らノルディック複合やスキージャンプのプレダッツォにも「サテライト」拠点を設置した。チームの「顔」である栗原秀文氏も、この日は山に入り、初の広域開催に対応している。
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開設期間は1月31日から2月22日の閉幕日まで。メダルを巡るドラマの裏で、今大会も選手は食に支えられている。
◆味の素(株)VP 03年にJOCと共同で立ち上げた、日本代表選手団を食と栄養面で支援するプロジェクト。2010年、味の素ナショナルトレーニングセンター(NTC)内に「勝ち飯」食堂を開設。16年リオ五輪以降、夏冬の開催都市にGRSを設置してきた。VPの上野祐輝チームリーダーはじめ、調理スタッフ、管理栄養士が常駐。3月6〜15日に行われるパラリンピックでは、冷凍弁当シリーズ「あえて、」が提供される。
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