96年のフェブラリーSはホクトベガが制した(96年2月撮影、ユーザー提供:kjytdirtes bhtjafさん)「砂の名牝」の異名をとったホクトベガだが、活躍した当時はダート路線が整備途中とあって、中央ダート重賞は1勝のみ。そんな貴重な1勝となったのが、96年のフェブラリーSである。
ホクトベガは父ナグルスキー、母タケノファルコン、母の父フィリップオブスペインの血統。93年のエリザベス女王杯でGI初制覇。95年には久々のダート参戦となったエンプレス杯で3秒6差の圧勝を収めた。その後は芝に戻ったものの、96年の川崎記念で再びダートを使われて快勝。その次走に選ばれたのが、中央では2年1カ月ぶりのダート戦となるフェブラリーSだった。
このあとの快進撃を思えば意外にも感じるが、ホクトベガは3番人気に甘んじた。だが、レース内容はワンサイド。雪が降る中、道中は好位を見る位置を追走。そして場内が沸いたのは3〜4角の中間地点だった。ホクトベガが馬なりで外から進出し、一気に先頭に立ったのだ。一般的には早めの進出だが、横山典弘騎手の判断に間違いはなかった。直線に向くとグングン後続を突き放し、残り200mでは完全に勝負あった。最後は流しながら、こちらも牝馬だった2着のアイオーユーに3馬身半差の大楽勝を決めたのだった。
実はホクトベガ以降、フェブラリーSを制した牝馬はいない。ただ、今年は昨年のチャンピオンズCを制したダブルハートボンドが参戦予定だ。実に30年ぶり、そして97年のGI昇格後では初となる牝馬Vとなるか、大いに注目したい。