
韓国・斗山の選手が25日、西武関係者や西武ファンたちの笑顔に囲まれていた。田村伊知郎投手(31)。昨季まで西武で懸命に腕を振っていた。
オフに西武から戦力外通告を受け、韓国プロ野球への挑戦が決まった。髪形は独特なパーマのまま。ただ内面はちょっと違う。
「なんすかね、めっちゃ心を解放できてる感じがありますね。楽しいですね」
報徳学園(兵庫)1年生の時の甲子園で脚光を浴び、東京6大学野球の立大、プロ…と歩んできた。日本球界の“王道”に近い階段を歩んできたから、そのプレッシャーを心のどこかで感じていたから、こその感覚だろうか。
「それもけっこうあると思います。自分の中でも、自分というもののあり方を決めつけてるものがあったと思うので」
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31歳、まだまだやれる。昨年の夏場から投球フォームの改良にも着手。この日も久しぶりのサクラをバックに、そのフォームで投げた。どこか「ハンカチ王子」こと斎藤佑樹氏を思わせるような、ひねり。
「そうですね。縦に振ろうっていうか、スピンが失われつつあったので」
取材に応じながら、韓国語でチーム関係者にあいさつする。おそらくは「お疲れさまです」的な。
一方で斗山の選手たちも日本人の関係者たちに「おはようございます」と日本語であいさつする。
「日本語しゃべる人、けっこういます。秋のキャンプやフェニックス・リーグも参加しているので、長い人でトータル2カ月とか日本にいる若手もいるので、日本の文化やアニメ、日本語にも興味ある子が多いので。日本に来て、より日本語を話そうというモードになってると思います」
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そんな新天地で3月28日にリーグ戦で開幕する。「必勝組、って呼ばれてますね。日本でいう“勝ちパターン”ですかね。そこを任されるのかと思います」と期待も大きい。
「チームは去年9位で、その押し上げに少しでも貢献できるように。年間を通して高いパフォーマンスを出したいですね」
そんな“タムイチ”を頼もしそうに見つめる家族がいる。「お話があれば、海外でもプレーするでしょ?」。そう言って後押ししてくれていた夫人とともに、もうすぐ海を渡る。【金子真仁】
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