WBCにおけるダルビッシュ有投手の功績【山本萩子の6−4−3を待ちわびて】第207回

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2026年02月28日 17:10  週プレNEWS

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ベースの拡大について語った山本キャスター


WBCのアドバイザー、ダルビッシュ有について語った山本キャスター

3月に開催されるWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)に向けた合宿には、パドレスのダルビッシュ有投手がアドバイザーとして参加しました。当初は数日の予定でしたが、結局は全日程に参加し、プロ野球では導入されていないピッチクロックなどの対応も投手陣に直伝していました。

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私も先日取材にお邪魔しました。ダルビッシュ投手はひときわ大選手のオーラを放っていたのですが、選手と話している様子を見て感じたのが、選手とのコミュニケーションを取る際に、あることを意識しているということです。

それは、「自分からはあまり積極的に話しかけない」というスタンスです。現役の選手からすれば、海の向こうで活躍を続ける大選手たちに話を聞きたくて仕方ないでしょう。畏敬の念もあってなかなか話しかけられない選手もいたのかもしれません。それでもダルビッシュ投手は、自分から進んでアドバイスをしているようには見えませんでした。

その反面、助言を求めてくる選手には、的確かつ細部にわたった丁寧なアドバイスを贈っていました。選手が悩んだ時、誰かに助言を求めたいのが人情です。それでも、まずは自分で悩んでもらって、それを言語化してもらい、その時にベストな回答をする。

前回は選手として侍ジャパン入りし、キャンプのキャプテンとしてチームを引っ張りました。そして、今回はコーチ役を買って出た。データアナリストとして参加してブルペンでも常にダルビッシュ投手の近くにいた星川太輔さんも、ダルビッシュ投手のコーチとしての資質を褒めていました。


最近のオフショット。ホワイトソックスのトレーナー、お気に入りでよく着ています!

ヤクルトの中村悠平捕手にお話を伺うと、前回大会では緊張してあまり話せなかったそうです。ダルビッシュ投手は昔から野球に対する深い造詣と、独自の哲学をお持ちでした。その上で、日本と海外の両方の野球を経験しています。

ダルビッシュ投手はMLBのシーズン中、打撃コーチに話を聞いたこともあったそうで、常に自分を多角的に見つめて、自分を高めようとしている方です。コーチの役目は選手をグイグイ引っ張るのではなく、正しいと思われる方向を自分で見つけられるようにそっと導いてあげる。そんな優しさを感じるのです。

ダルビッシュ投手には、侍JAPANの監督待望論も出ていますが、もっともなことだと思います。もちろん、ダルビッシュ投手だけが正解ということでもありません。プロ野球のコーチ像というのも、これからどんどん変わっていくのでしょう。

先日、ヤクルトの2軍キャンプで、川端慎吾コーチとお話しさせていただく機会がありました。昨年に引退して、今年からコーチになったばかりですが、「選手との距離感がとても難しい」と苦笑いされていました。現役時代から孤高のイメージが強かった川端さんですが、コーチという立場になった今、どんなふうに接したらいいのか、手探り状態だそうです。

ケガ人が続出する2軍で、川端コーチがどんなスタイルを確立するのか、今から楽しみです。

そして、侍ジャパンの活躍にも期待したいと思います。

構成/キンマサタカ 撮影/栗山秀作

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