「iPhone 17e」を試して分かった“16eからの進化” ストレージ倍増と実質値下げで「10万円以下の決定版」に

1

2026年03月09日 22:20  ITmedia Mobile

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

ITmedia Mobile

ボディーやディスプレイの形状はiPhone 14ベース。ダイナミックアイランドの代わりにノッチが設けられている

 「iPhone 17e」が3月11日に発売される。名称に“e”を冠するモデルは、2025年に続き、これで2機種目だ。かつてのiPhone SEとは異なり、2年連続での投入となる点にAppleの戦略の変化がうかがえる。2026年モデルとなるiPhone 17eは、上位モデルと共通の最新プロセッサ「A19」を搭載。カラーバリエーションには、新たに華やかなソフトピンクが加わった。


【その他の画像】


 iPhone 17シリーズの新たな一員として登場するiPhone 17eだが、その実力は未知数だ。今回、発売に先駆けて実機を試用する機会を得た。短期間のインプレッションではあるが、その詳細な使い勝手をレビューとしてお届けする。


●ボディーはiPhone 14ベースを継続ながら、耐久性は大きく向上


 iPhone 17eは、2025年に登場したiPhone 16eと同様、廉価モデルという位置付けだ。価格は最小構成モデルが9万9800円からとなっている。


 本体デザインも最新世代のものではなく、iPhone 14シリーズの設計を踏襲しているようだ。そのため、インカメラ周辺もiPhone 17シリーズで標準となった「ダイナミックアイランド」(Dynamic Island)ではなく、ディスプレイ上部に切り欠き(ノッチ)を残した従来のデザインを採用している。


 一方で、ディスプレイ保護ガラスには最新の「Ceramic Shield 2」が採用された。傷に対する耐性はiPhone 16e比で3倍に向上しているという。レビューでは実際に傷をつけて試すまではできないので、あくまで情報としてしかお伝えできないが、耐久性が高まっているのは安心できるポイントだ。ちなみに、Ceramic Shield 2は、他のiPhone 17シリーズと共通の仕様だ。


 フレームにはアルミニウムを採用し、背面にはシングルカメラを備える。カメラはやや出っ張っているが、他のiPhone 17シリーズと比較すると本体との段差は少なく、机やテーブルの上に置いた際にも比較的安定している。カメラの性能を求めるよりも、デザインの完成度や置いたときの使いやすさを求める人には、おすすめできる仕様といえる。


 iPhone 17シリーズ(筆者の手元にあるのはiPhone Airだが)を使っていると、ベゼルの太さにやや違和感というか、懐かしさのようなものを覚える。そこに強いこだわりがなければ許容範囲といえる。ここは価格なりのトレードオフになっている部分でもあり、好みではないなら上位モデルを選ぶ理由の1つになるかもしれないと感じた。


 ベゼルだけでなく、リフレッシュレートや常時表示の有無も気になるポイントだ。iPhone 17シリーズでは、ベースモデルのiPhone 17が進化し、120Hzのリフレッシュレートに対応した他、常時表示も可能になった。


 これに対し、iPhone 16eは60Hzで常時表示には非対応だ。120Hzに慣れていると、スクロール時にややカクついて見えてしまうかもしれない。


 特に、ロック解除時にアイコンが前面から定位置に収まるようなアニメーションは、120Hzでの滑らかな表示を前提にしていると思われる。


 ロック解除直後のアニメーションという、最も目にする頻度が高いところだけに、ここでの滑らかさが欠ける点は少々気になった。それも、価格とのトレードオフと言ってしまえばそうなのだが……。ただ、これは上位モデルに触れていなければ気にならない部分でもある。60HzだったiPhoneから乗り換えるなら、大きな問題はないだろう。


●同じように見えてしっかり進化しているカメラ、暗所での描写も向上


 “e”モデルとしての制約が如実に表れているのがカメラ構成だ。ベースモデルのiPhone 17が広角・超広角のデュアル構成、Proが3眼構成であるのに対し、iPhone 17eは前モデルのiPhone 16eと同様、シングルカメラとなる。


 iPhone 17シリーズには同じくシングルカメラのiPhone Airも存在するため、唯一というわけではないが、超広角にも切り替えられない割り切った仕様になっている。


 一方で、これもiPhone 16eやiPhone Airと同様、約4800万画素と大きいため、この一部を切り出すことによって2倍までのズームは可能だ。手元にあるものをやや遠くから写して自身が影にならないようにしたいときなどにはこの2倍ズームが役に立つ。ただし、切り出している関係で、2倍で撮った際には有効画素数が約1200万画素(通常は約2400万画素)になる点には注意したい。


 以下は、2倍ズームで撮った写真だ。偶然にも、2025年にiPhone 16eで撮ってITmedia Mobileに掲載した写真と全く同じ被写体で、光源などのシチュエーションも変わっていないため、写りを比較しやすい。


 比べてみると、解像感などはあまり変わっていないものの、色合いがより鮮やかになっており、料理がみずみずしく見えるようになった。


 これは、「A19」チップを採用し、低照度でのノイズ削減がよりうまくなったためだろう。絵作りの傾向としては、同じA19を搭載するiPhone 17シリーズのそれに近いと感じた。


 ただし超広角がないため、風景をダイナミックに撮影できなかったり、望遠で遠くの被写体を捉えづらかったりはする。ハードウェアとして搭載されていないため致し方ないところだが、ズームについてはAIでの処理などをもっと頑張ってほしいと感じた。


 チップの刷新に伴い、通常の写真として撮影した人物像を、後からポートレートモードへ切り替える機能も追加された。シャッターチャンスを優先してモードを切り替える余裕がない場面や、後日になって「やはり背景をぼかしたい」と感じた際に重宝する機能だ。シングルカメラでありながら被写体判別の精度は高く、境界線のボケ味も極めて自然に処理されている。


●MagSafe対応でストレージも2倍、お得感は前モデル以上か


 iPhone 16eとの比較では、パフォーマンスの向上以外でMagSafeに対応したのも大きな違いといえる。ワイヤレス充電自体はiPhone 16eでもできたが、MagSafeに非対応だったため、MagSafe対応ケースと組み合わせないと、充電時に位置がズレてしまうという問題があった。


 iPhone 17eはQi2に対応しており、最大15Wでの充電が可能になった点もうれしい。MagSafeに対応したことで、充電はもちろん、利用できるアクセサリーも広がった。車載用のホルダーや撮影用のグリップ、さらには自撮り棒なども自由に接続できる。廉価モデルながら拡張性が高まり、メインストリームのiPhone用アクセサリーを流用できるようになった点はポイントが高い。


 それ以上に大きいのは、9万9800円のベースモデルにおけるストレージ容量が256GBへと倍増した点だ。iPhone 16eでは同価格で128GB、256GB版は11万4800円だったことを踏まえると、実質的な大幅値下げが断行されたことになる。写真や動画のデータ量が増大する中で、この底上げは多くのユーザーにとって最も歓迎すべきアップグレードだろう。


 背景には「Apple Intelligence」への対応がある。デバイス内でAIモデルを駆動させる必要上、システムが占有するストレージ容量は増加傾向にあり、本機もセットアップ直後で既に30GB以上を消費している。もし128GBモデルだったならば、実効容量は90GBを割り込んでいただろう。長期間の利用を想定すれば、256GBという選択は必然だったともいえる。


 その意味では、最低容量のモデルがより実用的になったと評価できる。また、512GB版も13万4800円と、同容量のiPhone 16e(14万4800円)より値下げになっている。長く使うのであれば、こちらを選択するのもありだ。


 もう1つの大きな特徴は、eSIMオンリーになったことだろう。側面を見ると分かるように、日本で発売されるiPhone 17eには他のiPhone 17シリーズと同様、SIMカードスロットが存在しない。その分、よりスッキリしたデザインになっている点は評価できる。物理SIMがないため、SIMを入れ替えながら使うとなると少々手間だが、機種変更するなら大きな問題は起こらないだろう。


 もちろん、eSIMクイック転送にも対応しているため、慣れてしまえば操作は簡単だ。また、auやUQ mobileの場合、AndroidとのeSIM転送にも対応している。実際、試用したiPhone 17eにはUQ mobileの回線が入ったPixel 10からeSIMを移したが、問題なく転送することができた。


 基本性能の底上げとストレージの拡充により、10万円以下で手に入るiPhoneとしての価値がより高くなったiPhone 17eだが、買い方によってはiPhone 17との価格差がほぼなくなってしまう。


 大手キャリアでの最大のライバルは自社のiPhoneということになりそうだ。一方で、サブブランドにはベースモデルのiPhone 17がないこともあり、この価格で購入できる最新のiPhoneには魅力がある。ランニングコストを抑えつつ、最新のiPhoneを手に入れたい人には、うってつけの1台といえる。


(製品協力:アップルジャパン)



このニュースに関するつぶやき

  • 99800円で買えるのはiPhone17eではなくiPodTouch17eだ。SIMスロットが無い上にeSIMも入っていないため通信も通話もできない。
    • イイネ!0
    • コメント 0件

つぶやき一覧へ(1件)

ランキングIT・インターネット

前日のランキングへ

ニュース設定