
今回で6回目を終えたWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)が、次回以降、新たなフォーマットで開催される可能性が浮上してきた。シーズン開幕前の3月開催ということもあり、これまでは所属球団による制限、故障のリスクに伴う保険問題などが懸念事項となっていたが、MLB関係者によると、新案として「3月1次ラウンド」&「7月決勝ラウンド」で実施するパターンの検討を開始。今後は、MLB機構、オーナー会議、選手会との間で真剣な協議を続けていく見込みとなった。
◇ ◇ ◇
新たなフォーマットが実現すれば、大谷の「二刀流フル出場」だけでなく、山本由伸の完投にも支障はなくなる。06年の第1回以来、WBCは少しずつ開催要項を修正し、現行日程に落ち着いた。その一方で、開幕目前の調整段階でもあり、投手には、先発、救援とも細かく球数制限を設定。さらに、所属球団による調整方針が優先されるケースも多く、今回、米国の左腕スクバルがわずか1試合の登板でチームを離れるなど、球団と選手との間に思惑のズレも見受けられた。また、出場を希望しながら故障のリスクから保険の適用外と判断されたケースがあり、大会の課題として指摘する声も聞かれた。
開催を重ねるたびに、ファンの注目度、興行収入だけでなく、選手の意識が変わってきた状況を踏まえ、MLB内では、より効率的で魅力的なプランを模索し始めた。そんな中、1次ラウンドと決勝ラウンドを分ける方式が有力案として浮上してきた。これまで通り3月中に各5チーム計4組が、東京、プエルトリコ、ヒューストン、マイアミなど各地で1次ラウンドを戦い、各組上位2チームがベスト8へ進出。7月に米国内で敗者復活がある「ダブルエリミネーション方式」を含めたトーナメントを行い、頂点を目指す日程が想定されている。
この「2段階方式」が採用されると、各選手の故障のリスクもかなり軽減される。7月に決勝ラウンドとなれば、投手、野手ともシーズン中の状態で出場可能となり、球数制限などの大幅緩和が可能。新案には、各球団のメディカル関係者に賛同する声が多く、今後、有力案となる可能性は高い。
|
|
|
|
懸念されるのは7月中の公式戦中断だが、現在、機構と選手会との間で、28年7月に行われるロサンゼルス五輪へのメジャーリーガー出場へ向けて前向きに検討中。球宴期間を含め、10日間前後の休みを設ける案を進めている。次回のWBC開催年は未定だが、早くても同五輪より後とみられ、五輪時の公式戦中断案を今後のWBCに適用することも不可能ではない。各国の事情が異なることもあり、解決すべき問題があることが予想されるものの、MLBは常に変化を恐れないだけに、新フォーマット設定へ向けて、本格的に動き出すことは間違いなさそうだ。
|
|
|
|
|
|
|
|
Copyright(C) 2026 Nikkan Sports News. 記事・写真の無断転載を禁じます。
掲載情報の著作権は提供元企業に帰属します。