画像提供:マイナビニュースこの連載では、投資にまつわる疑問・お悩みに、SBIネオトレード証券の担当者が答えます。今回取り上げるのは「自社株買いで株価が上がるってどういうことですか?」です。
○自社株買いで株価が上がるってどういうことですか?
――そもそも「自社株買い」とは何をすることですか?
自社株買いは、株式の発行会社が現金・預金等を使い、市場から自社の株式を購入することです。株式の購入後は、自社株として保有することもできるほか、消却をすることで、発行済み株式総数を減らすことも認められています。
――企業はなぜ自社の株を買い戻すのでしょうか?
自社株を買う目的として、ここ数年のトレンドとして挙げられるのは、株主還元が挙げられます。自社株買いによって発行済み株式数を減少させることにより、自己資本利益率(ROE)の改善や、一株当たり利益(EPS)等の収益性を分析する指標が改善されます。
また、市場での発行済み株式数が減少することにより、敵対的なTOB等からの防衛策としての側面で実施される場合もあります。日本株の売買に占める外国人投資家の比率は6〜7割あり、株主優待などの外国人投資家が受け取ることが難しい株主還元に対して、自社株買いは全ての投資家にメリットがあることから、近年実施する企業が増えております。
――なぜ自社株買いの発表で株価が上がることが多いのでしょうか?
自社株買いを行うためには、余剰資金があることはもちろんですが、株価が割高な状態では取得できる株式数が減りますので、株価が割安であることが前提です。また、市場での流通株式が減少することから株式の供給がひっ迫することも株価が上昇しやすい理由となります。
――投資家として、自社株買いのニュースをどう受け止めればいいでしょうか?
自社株買いは一般的には株価上昇につながることがありますが、多額の資金が必要な為、自己資本比率の低下による財務体質の悪化や将来の成長戦略に必要な資金不足を招くこともあります。
そのため、キャッシュフローや自己資本比率などの財務健全性を確認し、将来の成長戦略への投資活動なども調べる必要があるでしょう。
また、自社株買いの思惑から先行して株価が上昇している場合や、既に市場で自社株買いを予測して株価に織り込まれている場合などは、悪材料がでると急落することもあります。
自社株買いが出たらすぐに飛びつくといった投資行動は控えて、内容をしっかりと把握した上で、総合的に判断を行うことが重要です。
○回答者:SBIネオトレード証券 総合企画課 山羽さん
株式の対面営業やネット証券のコールセンター等の顧客対応を経て、ホームページ運営や企画部門に従事。お客様はもちろん、投資家の皆様に役立つコンテンツの提供や、サービス開発をSBIグループの「顧客中心主義」に基づき推進しております。()