一審和歌山地裁の判決を聞く須藤早貴被告=2024年12月12日(イラスト・松元悠氏) 和歌山県田辺市で2018年5月、「紀州のドン・ファン」と呼ばれた資産家の会社経営野崎幸助さん=当時(77)=を殺害したとして、殺人などの罪に問われた元妻須藤早貴被告(30)の控訴審判決が23日、大阪高裁であった。村越一浩裁判長は、一審和歌山地裁の無罪判決を支持し、検察側控訴を棄却した。
事件では被告の関与を示す直接的な証拠はなく、状況証拠の評価が争点。和歌山地裁は24年12月、「殺害を疑わせる事情はあるが、被告が殺害したと推認するには足りない」として無罪を言い渡した。
控訴審で検察側は「一審判決は証拠を総合的に評価していない」と主張。弁護側は控訴棄却を求めていた。検察側が請求した新たな証人尋問や証拠調べは認められず、即日結審していた。
須藤被告は18年5月24日、自宅で野崎さんに致死量の覚醒剤を摂取させ、急性中毒で死亡させたとして、21年5月に起訴された。一審公判で検察側は無期懲役を求刑していた。