
<近本光司コラム:研鑽>
阪神近本光司外野手(31)が野球のこと、グラウンド外で考えていることを思いのままにつづる独占コラム「研鑽(けんさん)」。開幕を直前に控えた今回は、8年目シーズンに向けた順調な状況と「楽しむ」意味について。WBCで活躍した同学年のドジャース大谷翔平についても触れた。【聞き手=柏原誠】
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こんにちは、近本です。いよいよ3日後に開幕です。オープン戦が終わってからの、この4日間の過ごし方がすごく重要なんです。開幕にピークを合わせるわけではないですけどね。大事な夏場にしっかり合わせられるようにと思っています。とはいえ、開幕後1カ月くらいは、ある程度安定した数字がほしいです。安心材料みたいなもので…。まずは「数字」が入ればいいと思っています。
昔と比べて最近は4月は結構、いいんですよね。昨年も4月までで33安打を打てました。同じ打率でも4月は変動が大きい。逆に9月は打っても打てなくてもあまり動かない。そこのメンタルは野球選手である以上、気にしないことは絶対に無理ですね。
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今年はオフから取り組んでいることがある程度できるようになったし、体の状態も良く、いい状態でプレーできています。余裕もできているのかな。だからといってシーズンでいい方向に行くかどうかは、まだ分からないですけどね。
オフに意識した「走り」をしっかりやっていたから守備でも打撃でもトレーニングでも、一気にスピードを上げないといけない負担がなかった。自然と試合のスピードに入れています。筋肉の収縮スピードがガーンと上がると、体にはすごいストレスになる。疲労も残りやすく、硬くもなる。そこが、すごくスムーズにいっています。体を動かしたいように動かせている感じがしています。
今年は「楽しむ」と言ってきましたが、そこについても触れておきます。見て分かるような「楽しい」ではなくて、野球をやっている、生きているっていう楽しさというか。人に理解されないことの方が面白い。たとえば僕は数字の「山」があった方が面白いんですよ。悪い時期がないと何か新しいものが見えてこない。どう現状を打破していくのかと試行錯誤する。どうイメージ通りに動かしていこうかっていう、そのきっかけがほしい。そこが一番楽しいんです。波がないと、それもないので。
「楽しむ」で言うと、僕は職業がプロ野球選手ですけど、仕事はプロ野球選手ではないと思っています。仕事としては僕は子どもに元気を届ける、勇気を与えるとか。記者さんなら、職業は記者でも、誰かの思いをたくさんの人に届けるのが仕事じゃないですか。だから僕の仕事は自分のプレーを見てもらう、甲子園で走り回っているところを見てもらうことです。練習やトレーニングも楽しんでやっていますが、それは僕の個人の楽しさ。グラウンドで皆さんには野球の結果や、動きを楽しんでもらえたらと思います。
WBC強化試合のときに、会見で大谷翔平選手について「すごく刺激をいただくし、僕もまだまだやれることはあるんじゃないかと認識できるものをたくさんいただける」と話しました。たまたま同学年ですが、大前提としてやっぱりとんでもない存在。すごくないところを探そうとも思えないです(笑い)。アウトでもヒットでも、ただ走っているだけでも、球場にいる人、メディア、それを見る日本中の人がクギ付けになっているとすごく感じましたね。大谷選手は大谷選手の人生の時間軸で生きているし、僕は僕の時間軸で生きている。その中に他の人が入ってくることはないです。比較することでもないと思っています。これからも、僕は僕でやっていきます。
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