別居の母親にも支払い命令=元少年の女性刺殺―福岡高裁

0

2026年03月25日 20:01  時事通信社

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

時事通信社

福岡高裁=福岡市中央区
 福岡市の商業施設で2020年8月、女性=当時(21)=が15歳の中学生だった元少年の男(20)=受刑中=に刺殺された事件で、遺族が男とその母親に約7800万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が25日、福岡高裁であった。松田典浩裁判長は男にのみ約5400万円の支払いを命じた一審福岡地裁判決を変更、母親も連帯して同額を支払うよう命じた。

 男は事件2日前の20年8月26日に少年院を仮退院。保護施設を脱走して同28日夜に事件を起こした。事件発生まで約4年半の間、別居していた母親に監督義務違反があるかが争点だった。

 判決で松田裁判長は、母親は少年院収容中も面会を通じ、男を指導監督する必要があったなどと指摘。「指導監督を怠らなければ、事件に及ぶことも防止できたというべきだ。親権者としての当事者意識を欠いた」と判断した。

 一審福岡地裁判決は25年3月、母親が少年院での面会に消極的で、男の仮退院時に身元の引き受けを拒否したため、「男に精神的なショックを与え、孤独感や不安感を生じさせた」と指摘。他方、少年院が一次的に指導監督を行い、「男に対する母親の影響力は限定的」として母親への請求を退けた。 
    ニュース設定