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地方から都市に出て行こうとする若者や都会に住む人たちに、ぜひとも知っておいていただきたい事実があります。
それは既に東京や大阪の大都市よりも地方の方が稼げるという真実です。やや語弊がありますが正確に言うと、地方の方が広義の可処分所得(使えるお金)が多いということです。
これは地方創生の大家である木下斉さんや、お金の教育家として著名な大河内薫さんなども指摘している事項です。具体的に見ていきましょう。
国土交通省が2021年に発表した「都道府県別の経済的豊かさに関する資料」という資料があります。この調査結果は、5年に1度行われているもので、直近のものが2021年になりますが、非常に興味深いデータとなっております。
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どういう資料かというと、「A:可処分所得(収入から税金などを引いたいわゆる自由に使えるお金)」から「B:基礎支出(生活する上で必要とされるお金)」と「C:通勤の費用(通勤に係る時間もお金もコストだよねという考え方)」を差し引いた、「本当に自由に使えるお金と時間が豊かな都道府県」とでも言うべき指標を算出した資料です。
まず、「A:可処分所得」の上位5位と下位5位です。
上位
・1位:富山県 42万262円
・2位:三重県 41万6264円
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・3位:山形県 40万8972円
・4位:茨城県 40万7398円
・5位:福井県 40万6266円
下位
・43位:宮崎県 33万2441円
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・44位:長崎県 32万6271円
・45位:青森県 32万2966円
・46位:大分県 31万7132円
・47位:沖縄県 29万8701円
TOP5を見渡しても東京も大阪も入らないのです。そして、ここから「B:基礎支出(生活する上で必要とされるお金)」を差し引いた、自由に使えるお金ランキングですが、下記です。
上位
・1位:三重県 26万4553円
・2位:富山県 25万9642円
・3位:茨城県 25万8190円
・4位:山形県 25万2984円
・5位:福井県 25万532円
下位
・43位:大分県 19万1653円
・44位:大阪府 19万569円
・45位:長崎県 19万530円
・46位:青森県 18万3828円
・47位:沖縄県 16万9141円
なんと、基礎支出を差し引くと、下位5都道府県で44位に大阪がランクインしてくるのです。そして、東京も42位と低い位置にいます。
さらに、「C:通勤の費用(通勤に係る時間もお金もコストだよねという考え方)」を差し引くとどうでしょうか?
上位
・1位:三重県 23万9996円
・2位:富山県 23万7390円第
・3位:山形県 23万7202円
・4位:茨城県 23万945円
・5位:福井県 22万9523円
下位
・43位:神奈川県 16万5130円
・44位:千葉県 16万1591円
・45位:大阪府 15万038円
・46位:沖縄県 14万8124円
・47位:東京都 13万5201円
なんと、東京が最下位なのです。そして、下位は大都市だらけです。これは、東京圏で暮らしている人であれば、言われてみれば納得であることが多いのではないでしょうか?
多少地方よりも給与そのものは高いかもしれませんが、それを上回る基礎支出の高さ。そして地獄の満員電車の長旅。これはどう見ても豊かな生活とは言えないというのは薄々気づいていると思うのですが(私もそのひとりでした)、数字上のファクトとしても事実であったというお話です。
もちろん、だから東京や大阪がすべて悪いということではありません。所得のトップ層はやはり東京や大阪に集中しているでしょうし、やはりビジネスをするには便利ですし、逆にどこの都市にいくのも便利ですので、良い面が多数あるのも事実です。
ただ、東京と大阪が稼げる憧れの都市だという前に、一旦、このような事実を知った上で、どうにか地元に残った方が稼げるんじゃないか? とか地元に残った方が豊かな生活ができるんじゃないか? とか学生の頃に東京に出て来て、そのまま10年以上働いたけど、結婚や子どもなどのライフステージの変化の際に地元や地方に移った方がいいんじゃないか? という選択肢は大いにありうるのではないか? ということです。
地方の方が既に稼げる。さらに地方の主要産業のひとつである観光はこれからさらに稼げるようになる。ましてや慢性的な人手不足で、活躍の場も多いということで、都市からの流入が起これば、一層、各地域は発展するのではないかと思う次第です。
(内藤英賢、合同会社Local Story代表)
※この記事は、書籍『観光ビジネス』(内藤英賢/クロスメディア・パブリッシング)に、編集を加えて転載したものです。なお、文中の内容・肩書などは全て出版当時のものです。
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